法律用語集
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あ行
か行
過失
注意すれば気づけたのに、不注意で気づかなかったこと。『善意無過失』は「知らず、かつ不注意もなかった」状態を指します。
家庭裁判所
家庭に関する事件などを扱う裁判所。後見・保佐・補助を開始する審判と、その取消しの審判はここが行います。
元本
貸したお金の元金や預けた預金のように、利息などの収益を生み出すもとになる財産のこと。被保佐人がこれを領収し、又は利用するには保佐人の同意が必要です(民法13条1項1号)。
虚偽表示
相手方と示し合わせてウソの意思表示をすること(通謀虚偽表示)。当事者間では無効ですが、善意の第三者には無効を主張できません。
現存利益
受け取ったもののうち、返還を求められた時点で現に手元に残っている利益のこと。意思能力を欠いていた者や制限行為能力者は、この限度で返せば足ります(民法121条の2第3項)。
権利能力
権利を持ち、義務を負うことができる資格のこと。民法3条1項により、人は出生と同時にこれを取得します。
権利の濫用
形のうえでは権利の行使にあたるものの、社会的に許される限度を超えているため認められない行為のこと。民法1条3項は「これを許さない」と定めています。
行為能力
自分ひとりで確定的に有効な法律行為をすることができる資格のこと。年齢や審判によって画一的に決まる点が、行為ごとに判断される意思能力と違います。
公共の福祉
社会全体に共通する利益のこと。民法1条1項は、私権もこれに適合しなければならないと定めています。
後見開始の審判
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人について、家庭裁判所が後見を開始すると決める裁判(民法7条)。
さ行
催告
相手に対して「〜してほしい」と促す通知のこと。制限行為能力者の相手方は、追認するかどうかの確答を求める催告ができます(民法20条)。
詐術
制限行為能力者が、自分は行為能力者だと相手に信じさせるために用いる手段のこと。これを用いたときは、その行為を取り消すことができません(民法21条)。
私権
所有権や債権のように、私人と私人との間で認められる権利のこと。国と国民の関係で問題になる公法上の権利と区別されます。
事理を弁識する能力
物事の道理をわきまえ、自分の行為の結果を判断する能力のこと。これを「欠く常況」なら後見、「著しく不十分」なら保佐、「不十分」なら補助の対象になります。
信義則
権利を使うときも義務を果たすときも、相手の信頼を裏切らないよう誠実に行動しなければならないという原則(民法1条2項)。「信義誠実の原則」の略です。
心裡留保
本心ではないと自分で分かっていながら意思表示をすること。冗談で「この時計を売る」と言うような場合です。
制限行為能力者
未成年者・成年被後見人・被保佐人・民法17条1項の審判を受けた被補助人の4者をまとめた呼び名(民法13条1項10号)。
成年後見人
成年被後見人に付される保護者(民法8条)。家庭裁判所が後見開始の審判をするときに、職権で選任します(民法843条1項)。
成年被後見人
後見開始の審判を受けた人のこと(民法8条)。その法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除いて取り消すことができます。
善意
ある特定の事情や事実を『知らない』こと。道徳的な善悪とは関係ありません。
た行
対抗要件
当事者間で成立した権利関係を、第三者に対して『自分が権利者だ』と主張するために必要な要件(不動産における登記など)。
第三者
契約の当事者以外の人のこと。民法177条では「登記がないことを主張する正当な利益を有する者」に限られます。
代理権
本人に代わって法律行為をし、その効果を本人に生じさせることができる権限のこと。
追認
取り消すことができる行為を、あとから「これでよい」と認めて、もう取り消せないものとして確定させること(民法122条)。
同意
保護者が、本人のする法律行為をしてよいとあらかじめ認めること。同意を得なければならない行為を同意なくしたときは、その行為を取り消すことができます(民法5条2項・13条4項・17条4項)。
登記
不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。
取消し
一応有効に成立した法律行為を、取消権者の主張によってはじめにさかのぼって無効とすること。
取引の安全
外から見える権利関係を信じて取引した人が、あとから覆されて損をしないように保護すること。当事者本人の保護とぶつかったとき、どちらを優先するかが問題になります。
は行
背信的悪意者
単に事情を知っているだけでなく、相手を害する目的など、信義に反する事情のある者。判例上、登記がなくても対抗できる相手とされます。
被保佐人
事理を弁識する能力が著しく不十分だとして、保佐開始の審判を受けた人(民法12条)。民法13条1項が列挙する重要な行為をするには、保佐人の同意が必要です。
被補助人
事理を弁識する能力が不十分だとして、補助開始の審判を受けた人(民法16条)。同意が必要になるのは、審判で個別に定められた特定の法律行為だけです。
表意者
意思表示をした側の人のこと。売買でいえば「売ります」「買います」と表明した本人を指します。
物権変動
所有権などの物権が発生・移転・消滅すること。売買による所有権の移転が代表例です。
法定代理人
本人が選んだのではなく、法律の規定によって代理権を与えられた人のこと。未成年者の親権者や成年後見人がこれにあたります。
法律行為
契約や遺言のように、意思表示を要素として、その意思のとおりの法律効果を生じさせる行為のこと。
保佐開始の審判
精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である人について、家庭裁判所が保佐を開始すると決める裁判(民法11条)。
保佐人
被保佐人に付される保護者(民法12条)。家庭裁判所が保佐開始の審判をするときに、職権で選任します(民法876条の2第1項)。
補助開始の審判
精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である人について、家庭裁判所が補助を開始すると決める裁判(民法15条1項)。
補助人
被補助人に付される保護者(民法16条)。家庭裁判所が補助開始の審判をするときに、職権で選任します(民法876条の7第1項)。
ま行
ら行
類推適用
条文が直接あてはまらない場面でも、趣旨が同じだと考えられるときに、その条文を似た場面に及ぼして適用すること。条文の文言をそのまま使う「適用」とは区別されます。