民法第430条・債権
民法第430条:不可分債務
性質上不可分な債務に数人の債務者があるとき、連帯債務の規定が準用されます。混同だけが除かれます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
今度は債務の側だね。3人で1台の車を引き渡す義務があったら?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
**不可分債務不可分債務債務の目的がその性質上不可分である場合に数人の債務者があるときの債務(民法430条)。連帯債務の規定が準用されます。用語ページを見る →**じゃ。民法430条——連帯債務の規定を準用する。除かれるのは1か条だけという点が、民法428条との違いじゃぞ。
条文の内容
第四款(連帯債務)の規定(第四百四十条の規定を除く。)は、債務の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債務者があるときについて準用する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 準用される規定 | 第四款(連帯債務連帯債務目的が可分な債務について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して負担する債務(民法436条)。債権者は一人に全部の履行を請求できます。用語ページを見る →)の規定 |
| 除かれる規定 | 民法440条(混同混同同一物について所有権と他の物権が同一人に帰属したときに、その他の物権が消滅すること(民法179条1項)。自分の物に自分の制限物権を残しておく意味がないためです。用語ページを見る →) |
| 場面 | 債務の目的がその性質上不可分である場合において、数人の債務者があるとき |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
除かれるのは440条だけ! 428条は2つ除いてたのに。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よい比較じゃ。並べてみよ。
| 準用元 | 除かれる規定 | |
|---|---|---|
| 民法428条(不可分債権不可分債権債権の目的がその性質上不可分である場合に数人の債権者があるときの債権(民法428条)。連帯債権の規定が準用されます。用語ページを見る →) | 連帯債権 | 民法433条(更改・免除)・民法435条(混同) |
| 民法430条(不可分債務) | 連帯債務 | 民法440条(混同)のみ |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
どちらも混同は除かれる。混同は債権と債務が同じ人に帰するという、いわば消滅の話じゃ。分けられぬ債務で一人だけ消えるということはない——そう読めような。
そして債務の側では、更改の民法438条は準用される。債権側の433条とは扱いが違うのじゃ。
準用される主なもの
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法436条 | 債権者は一人に対し全部の履行を請求できる |
| 民法437条 | 一人について無効・取消しの原因があっても他に影響しない |
| 民法438条 | 一人との間の**更改更改従前の債務に代えて新たな債務を発生させる契約。従前の債務は消滅します(民法513条)。連帯債務では全員のために債権が消滅します(民法438条)。用語ページを見る →**は全員のために債権を消滅させる |
| 民法439条 | 一人による**相殺相殺互いに同種の債務を負う者の一方の意思表示により、対当額で双方の債務を消滅させること(民法505条)。用語ページを見る →**は全員のために債権を消滅させる |
| 民法441条 | 相対的効力の原則相対的効力の原則連帯債務者や連帯債権者の一人について生じた事由は、条文が定める場合を除き、他の者に効力を生じないという原則(民法441条・435条の2)。用語ページを見る → |
| 民法442条〜445条 | **求償権求償権他人のために出捐した者が、その負担すべき者に対して返還を求める権利のこと。物上保証人は、保証債務に関する規定に従い債務者に求償できます(民法351条)。用語ページを見る →**に関する規定 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
求償の規定まで準用されるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが大事じゃ。ひとりが履行すれば、他の債務者に求償できる。不可分債務でも、内部の精算は連帯債務と同じ仕組みで行われる、という読み方になろう。
民法431条へ
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
不可分債権・不可分債務は、目的の性質によって決まる。ならば性質が変われば扱いも変わるはずじゃ。
それを定めるのが次の民法431条——「不可分債権が可分債権となったとき」「不可分債務が可分債務となったとき」の規定じゃな。
資格別の演習
連帯債務の規定(民法440条の規定を除く)は、債務の目的がその性質上不可分である場合において数人の債務者があるときについて準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法430条がそのとおり定めています。
不可分債務については、連帯債務者の一人との間の混同に関する民法440条は準用されない。
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解答:◯
正しい記述です。民法430条のかっこ書きがそのとおり定めています。
不可分債務についても、連帯債務者間の求償権に関する民法442条以下の規定が準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法430条は民法440条を除く第四款(連帯債務)の規定を準用しています。