民法第429条・債権

民法第429条:不可分債権者の一人との間の更改又は免除

更改や免除があっても、他の債権者は全部の履行を請求できます。ただし利益を債務者に償還します。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

不可分債権不可分債権ふかぶんさいけん債権の目的がその性質上不可分である場合に数人の債権者があるときの債権(民法428条)。連帯債権の規定が準用されます。用語ページを見る →で、ひとりが「もういいよ」と免除しちゃったら?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法429条じゃ。他の債権者は全部を請求できる。じゃがその分は返す——請求と償還の二段構えが要じゃぞ。

条文の内容

不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益を債務者に償還しなければならない。

内容
前段 更改更改こうかい従前の債務に代えて新たな債務を発生させる契約。従前の債務は消滅します(民法513条)。連帯債務では全員のために債権が消滅します(民法438条)。用語ページを見る →又は免除があっても、他の不可分債権者は債務の全部の履行を請求できる
後段 その一人の債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益を、債務者に償還しなければならない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

全部請求できるけど、そのぶん返すんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこがこの条文の妙味じゃ。

不可分なのじゃから、一部だけ減らして請求することはできぬ。馬1頭のうち3分の2だけもらう、というわけにはいかぬからのう。

そこでまず全部を受け取り、あとで金銭で調整する。現物は分けられぬが、価値は分けられる——うまい解き方じゃな。

連帯債権との違い

連帯債権連帯債権れんたいさいけん目的が可分な債権について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して有する債権(民法432条)。各債権者が全部の履行を請求できます。用語ページを見る →(民法433条) 不可分債権(民法429条)
更改・免除の効果 その債権者に分与されるべき部分については履行を請求できない 全部の履行を請求できる
調整 — 利益を債務者に償還する

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

だから民法428条で433条を準用から外してたんだ!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

みごとにつながったのう。428条が433条を除き、429条が別の答えを置く——除外と代替がセットになっておるのじゃ。

条文を読むときは、準用から外された規定の行き先を探すとよい。たいてい、すぐ近くに代わりの条文があるぞ。

「その権利を失わなければ分与されるべき利益」

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

長い言い回しじゃが、意味は素直じゃ。更改や免除がなかったとしたら、その債権者が受け取れたはずの分——それを債務者に返す、ということじゃな。

債務者が二重に損をせぬようにという配慮じゃ。免除したのに全部を履行させられ、しかも何も戻らぬ、では酷じゃからのう。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は債務の全部の履行を請求することができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法429条前段がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法429条前段により全部の履行を請求した場合、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益を債務者に償還しなければならない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法429条後段がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

不可分債権者の一人が債務者に対して免除をしたときは、他の不可分債権者はその者に分与されるべき部分を除いた部分についてのみ履行を請求することができる。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。それは連帯債権に関する民法433条の扱いです。不可分債権では民法429条により全部の履行を請求できます。

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