民法第431条・債権
民法第431条:可分債権又は可分債務への変更
不可分が可分に変われば、各債権者は自己の部分のみ請求でき、各債務者は負担部分のみ責任を負います。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
引き渡すはずの馬が死んで、損害賠償のお金に変わったら? もう分けられるよね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よい着眼じゃ。民法431条——不可分が可分に変わったときを定めておる。性質が変われば、扱いも変わるのじゃ。
条文の内容
不可分債権が可分債権となったときは、各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができ、不可分債務が可分債務となったときは、各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う。
| 変化 | 効果 | |
|---|---|---|
| 債権 | 不可分債権不可分債権債権の目的がその性質上不可分である場合に数人の債権者があるときの債権(民法428条)。連帯債権の規定が準用されます。用語ページを見る → → 可分債権 | 各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求できる |
| 債務 | 不可分債務不可分債務債務の目的がその性質上不可分である場合に数人の債務者があるときの債務(民法430条)。連帯債務の規定が準用されます。用語ページを見る → → 可分債務 | 各債務者はその負担部分負担部分連帯債務者の間で内部的に定まる各自の分担の割合。求償の額を決める基準となります(民法442条1項)。用語ページを見る →についてのみ履行の責任を負う |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
債権側は「自己が権利を有する部分」、債務側は「負担部分」——言葉が違う!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よう気づいたのう。条文が書き分けておる。
債務の側には負担部分という確立した言葉がある(民法442条1項など)。じゃが債権の側にはそれに当たる言葉がない。だから「自己が権利を有する部分」と説明的に書いたのじゃろう。
意味するところは同じでも、使える言葉が違えば書きぶりも変わる——法文の面白さじゃな。
427条に戻るということ
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
可分になれば、あとは民法427条の世界じゃ。「各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う」——原則に戻るのう。
第二款は427条から枝分かれし、431条で427条に戻る。行きて帰りし物語じゃな。
第二款の4か条
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法428条 | 不可分債権(連帯債権の規定を準用、433条・435条を除く) |
| 民法429条 | 不可分債権者の一人との間の**更改更改従前の債務に代えて新たな債務を発生させる契約。従前の債務は消滅します(民法513条)。連帯債務では全員のために債権が消滅します(民法438条)。用語ページを見る →又は免除** |
| 民法430条 | 不可分債務(連帯債務の規定を準用、440条を除く) |
| 民法431条 | 可分債権又は可分債務への変更 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
4か条で、債権と債務の両方をカバーしてるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
みごとな整理じゃ。しかも428条・430条は準用でほとんど済ませておる。書かずに済ませる技術が、この款のうまさじゃな。
次の民法432条からは、その準用元である**第三款「連帯債権」**じゃ。
資格別の演習
不可分債権が可分債権となったときは、各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法431条前段がそのとおり定めています。
不可分債務が可分債務となったときは、各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う。
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解答:◯
正しい記述です。民法431条後段がそのとおり定めています。
不可分債務が可分債務となった後も、各債務者は債務の全部について履行の責任を負う。
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解答:×
誤りです。民法431条後段は「各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う」としています。