民法第488条・債権

民法第488条:同種の給付を目的とする数個の債務がある場合の充当

弁済者の指定が最優先、次に受領者の指定、どちらもなければ4項各号の順序で法定充当されます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

同じ人に3つ借金があって、全部は返せない。どれから返したことになるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

それが**弁済の充当弁済の充当べんさいのじゅうとう給付が全ての債務を消滅させるのに足りないとき、どの債務のどの部分に充てるかを決めること(民法488条〜491条)。用語ページを見る →**じゃ。民法488条——指定する順番と、指定がないときの順序、二つの層を押さえるぞ。

1項:弁済者が指定する

債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないとき(次条第一項に規定する場合を除く。)は、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。

要素 条文の言葉
場面 同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務
前提 給付が全ての債務を消滅させるのに足りない
除外 民法489条1項に規定する場合(元本・利息・費用がある場合)
誰が 弁済をする者
いつ 給付の時に
何を 充当すべき債務を指定できる

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

まずは払う側が決められるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

指定充当指定充当していじゅうとう弁済をする者又は受領する者が、どの債務に充当するかを指定して決める充当(民法488条1項・2項)。用語ページを見る →の第一順位じゃ。「給付の時に」——後から言い出すことはできぬ書きぶりじゃな。

かっこ書きの除外も見よ。 元本・利息・費用があるときは民法489条が優先する。そちらは順序が法で決まっており、指定の出番が違うのじゃ。

2項:受領者が指定する

弁済をする者が前項の規定による指定をしないときは、弁済を受領する者は、その受領の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。ただし、弁済をする者がその充当に対して直ちに異議を述べたときは、この限りでない。

要素 条文の言葉
場面 弁済をする者が指定をしないとき
誰が 弁済を受領する者
いつ その受領の時に
ただし書 弁済をする者が直ちに異議を述べたときは、この限りでない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

異議を述べたらどうなるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

受領者の指定が効かなくなる——条文はそこまでしか書いておらぬ。

指定がなくなれば、4項の法定充当に落ちると読むのが自然じゃな。「直ちに」という言葉も重いぞ。その場で言わねばならぬのじゃ。

3項:指定の方法

前二項の場合における弁済の充当の指定は、相手方に対する意思表示によってする。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

心の中で決めても意味がない。 相手方に伝えてこそ効力を持つ——意思表示意思表示いしひょうじ契約を結ぶなど、一定の法律効果を発生させようとする意思を外部に表明する行為。用語ページを見る →による、と条文が明示しておるのじゃ。

4項:法定充当

弁済をする者及び弁済を受領する者がいずれも第一項又は第二項の規定による指定をしないときは、次の各号の定めるところに従い、その弁済を充当する。

一 債務の中に弁済期にあるものと弁済期にないものとがあるときは、弁済期にあるものに先に充当する。 二 全ての債務が弁済期にあるとき、又は弁済期にないときは、債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当する。 三 債務者のために弁済の利益が相等しいときは、弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものに先に充当する。 四 前二号に掲げる事項が相等しい債務の弁済は、各債務の額に応じて充当する。

順 基準
一 弁済期弁済期べんさいき債務を履行しなければならない時期のこと。留置権は、債権が弁済期にないときは成立しません(民法295条1項ただし書)。用語ページを見る →にあるものに先に充当
二 債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当
三 利益が相等しいときは、弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものに先に充当
四 二号・三号が相等しいときは、各債務の額に応じて充当

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「債務者のために弁済の利益が多いもの」——債権者じゃなくて債務者が基準なんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが引っかけどころじゃ。 条文は「債務者のために」と明記しておる。

法定充当法定充当ほうていじゅうとう当事者のいずれも指定をしないときに、民法488条4項各号の順序に従って決まる充当。用語ページを見る →は、指定がないときの補充じゃからのう。払う側の立場に立って決める——そういう筋じゃな。

そして四号だけが「先に充当」ではなく「各債務の額に応じて充当」——按分じゃ。優劣がつかぬなら、頭割りならぬ額割りで分ける。最後の受け皿じゃな。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

同種の給付を目的とする数個の債務について弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないときは、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法488条1項がそのとおり定めています(民法489条1項に規定する場合を除きます)。

司法書士正誤問題AI生成類題

弁済を受領する者が充当すべき債務を指定した場合において、弁済をする者がその充当に対して直ちに異議を述べたときは、その指定は効力を有しない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法488条2項ただし書がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法488条4項二号は、全ての債務が弁済期にあるときは、債権者のために弁済の利益が多いものに先に充当すると定めている。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。同号は「債務者のために弁済の利益が多いもの」に先に充当すると定めています。

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