民法第489条・債権
民法第489条:元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当
元本のほか利息と費用を支払うべき場合、給付は費用・利息・元本の順に充当しなければなりません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
元本と利息があるとき、払ったお金はどっちから減るの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
費用、利息、元本の順じゃ。民法489条1項——この順序は動かせぬ。「しなければならない」と書いてあるぞ。
1項:費用 → 利息 → 元本
債務者が一個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合(債務者が数個の債務を負担する場合にあっては、同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担するときに限る。)において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。
| 順 | 充当先 |
|---|---|
| ① | 費用 |
| ② | 利息 |
| ③ | 元本元本貸したお金の元金や預けた預金のように、利息などの収益を生み出すもとになる財産のこと。被保佐人がこれを領収し、又は利用するには保佐人の同意が必要です(民法13条1項1号)。用語ページを見る → |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
元本が最後なんだ……。いつまでも減らないよ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが借りる側にとって厳しいところじゃ。 利息が付くのは元本に対してじゃからのう。元本が減らねば、利息も減らぬ。
条文は**「順次に」「しなければならない」**と書いておる。当事者の指定でこの順序を動かすことはできぬ——そう読める強い書きぶりじゃ。
民法488条1項のかっこ書きが「次条第一項に規定する場合を除く」としていたのも、これゆえじゃな。
適用範囲のかっこ書き
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
かっこ書きが長い!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「債務者が数個の債務を負担する場合にあっては、同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担するときに限る」——民法488条1項の場面と揃えておるのじゃ。
一個の債務なら、そのまま適用される。 数個の債務なら、同一の債権者・同種の給付という条件がつく——そう読めるな。
2項:民法488条の準用
前条の規定は、前項の場合において、費用、利息又は元本のいずれかの全てを消滅させるのに足りない給付をしたときについて準用する。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
費用が複数あるときとか?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そう読める。 「費用」の枠のなかに複数の費用があり、それを全部消せないとき——その枠の中での順序は、民法488条の指定・法定充当で決めるという仕組みじゃな。
大枠の順序(費用→利息→元本)は民法489条1項が決め、枠の中の順序は民法488条が決める——二階建てじゃ。うまくできておるのう。
充当規定の全体像
| 条文 | 役割 |
|---|---|
| 民法488条 | 数個の債務がある場合の**指定充当指定充当弁済をする者又は受領する者が、どの債務に充当するかを指定して決める充当(民法488条1項・2項)。用語ページを見る →・法定充当法定充当当事者のいずれも指定をしないときに、民法488条4項各号の順序に従って決まる充当。用語ページを見る →** |
| 民法489条 | 費用・利息・元本の順序(+枠内は488条を準用) |
| 民法490条 | 合意があればそれに従う |
| 民法491条 | 一個の債務で数個の給付をすべき場合 |
資格別の演習
債務者が元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法489条1項がそのとおり定めています。
元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者は、民法488条1項により元本に充当する旨を指定することができる。
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解答:×
誤りです。民法488条1項のかっこ書きは「次条第一項に規定する場合を除く」としており、この場合は民法489条1項により費用・利息・元本の順に充当しなければなりません。
民法489条1項の場合において、費用、利息又は元本のいずれかの全てを消滅させるのに足りない給付をしたときは、民法488条の規定が準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法489条2項がそのとおり定めています。