民法第432条・債権
民法第432条:連帯債権者による履行の請求等
各債権者が全部又は一部の履行を請求でき、債務者は誰に対しても履行できます。連帯債権の基本形です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
連帯債務連帯債務目的が可分な債務について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して負担する債務(民法436条)。債権者は一人に全部の履行を請求できます。用語ページを見る →は聞いたことあるけど、連帯債権連帯債権目的が可分な債権について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して有する債権(民法432条)。各債権者が全部の履行を請求できます。用語ページを見る →って?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
債権者の側が連帯するのじゃ。民法432条——平成29年改正で新設された第三款の冒頭じゃぞ。
条文の内容
債権の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債権を有するときは、各債権者は、全ての債権者のために全部又は一部の履行を請求することができ、債務者は、全ての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。
| # | 要件・効果 |
|---|---|
| 要件① | 債権の目的がその性質上可分であること |
| 要件② | 法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債権を有すること |
| 効果① | 各債権者は、全ての債権者のために全部又は一部の履行を請求できる |
| 効果② | 債務者は、全ての債権者のために各債権者に対して履行できる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「その性質上可分」! 不可分債権とは逆だ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
みごとな対比じゃ。
分けられるのに、あえて連帯とする——それが連帯債権じゃ。分けられぬから連帯のように扱う不可分債権不可分債権債権の目的がその性質上不可分である場合に数人の債権者があるときの債権(民法428条)。連帯債権の規定が準用されます。用語ページを見る →とは、出発点が違うのう。
そして法令の規定又は当事者の意思表示が要る。当然には生じぬということじゃ。
「全ての債権者のために」
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文はこの言葉を二度使っておる。
各債権者が請求するのも「全ての債権者のために」、債務者が履行するのも「全ての債権者のために」——誰が動いても、効果は全員に及ぶという書きぶりじゃな。
だから債務者は、誰か一人に払えば全員に払ったことになる。支払先を選べるという点で、債務者にとっても分かりやすい仕組みじゃ。
民法436条との対比
| 連帯債権(民法432条) | 連帯債務連帯債務目的が可分な債務について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して負担する債務(民法436条)。債権者は一人に全部の履行を請求できます。用語ページを見る →(民法436条) | |
|---|---|---|
| 連帯するのは | 債権者が数人 | 債務者が数人 |
| 発生原因 | 法令の規定又は当事者の意思表示 | 同じ |
| 目的 | 性質上可分であること | 同じ |
| 中身 | 各債権者が全部又は一部を請求できる | 債権者が一人に対し全部又は一部を請求できる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
条文の作りがそっくりだ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
鏡合わせじゃな。432条と436条を並べて読めば、両方が一度に頭に入る。
第三款(連帯債権)は民法432条から435条の2までの5か条、第四款(連帯債務)は436条から445条までの10か条——債務の側のほうが厚い。求償の規定があるぶんじゃな。
資格別の演習
債権の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債権を有するときは、各債権者は全ての債権者のために全部又は一部の履行を請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法432条がそのとおり定めています。
連帯債権において、債務者は全ての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法432条がそのとおり定めています。
連帯債権は、債権の目的がその性質上不可分である場合に成立する。
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解答:×
誤りです。民法432条は「その性質上可分である場合」としています。性質上不可分な場合は民法428条の不可分債権です。