民法第297条・物権

民法第297条:留置権者による果実の収取

留置物から生じた果実は、他の債権者に先立って自分の債権に充てられます。まず利息、残りを元本へ。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

留置している間に、その物から収益が上がったら? 返すときに一緒に渡すの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法297条じゃ。自分の債権に充ててよい。しかも「他の債権者に先立って」——ここに留置権留置権りゅうちけん他人の物の占有者が、その物に関して生じた債権の弁済を受けるまで、その物を留置できる権利(民法295条1項)。修理代を払ってもらうまで品物を返さない、という場面が典型です。用語ページを見る →が担保物権担保物権たんぽぶっけん債権の回収を確実にするために物の価値を押さえる物権の総称。民法は留置権・先取特権・質権・抵当権の4つを定めています(民法295条以下)。用語ページを見る →である証しが出ておる。

1項:果実を収取し、弁済に充当できる

留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。

要素 条文の言葉
誰が 留置権者
何を 留置物から生ずる果実果実かじつ物から生じる収益のこと。作物などの天然果実と、賃料などの法定果実があります(民法88条)。善意の占有者はこれを取得できます(民法189条1項)。用語ページを見る →
順位 他の債権者に先立って
効果 自己の債権の弁済に充当できる

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「他の債権者に先立って」! 民法303条の先取特権先取特権さきどりとっけん法律の規定に従い、債務者の財産から他の債権者に先立って弁済を受ける権利(民法303条)。当事者の契約ではなく法律によって当然に生じる担保物権です。用語ページを見る →と同じ言葉だ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よう結びつけたのう。優先弁済優先弁済ゆうせんべんさい他の債権者に先立って自分の債権の弁済を受けること。先取特権の中心的な効力です(民法303条)。用語ページを見る →じゃ。留置権は「返さない」だけの権利に見えるが、果実については優先的に取り立てる力を持っておる。

もっとも、留置物そのものを売り払って代金から回収する、という力までは条文が与えておらぬ。そこが抵当権などとの差じゃな。

2項:利息が先、元本が後

前項の果実は、まず債権の利息に充当し、なお残余があるときは元本に充当しなければならない。

順序 充当先
① 債権の利息
② なお残余があるとき → 元本

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文が順序を書いておる。利息が先じゃ。元本に先に充てれば利息の発生が減るからのう。債権者に有利な順序が定められておる、と読める。

民法189条・190条との対比

条文 誰が果実を得るか
民法189条1項 善意の占有者が取得する
民法190条1項 悪意の占有者は返還する
民法297条 留置権者は自己の債権の弁済に充当できる

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

留置権者は、善意でも悪意でもない別枠なんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そうじゃ。留置権者は返すべき物を、正当な根拠に基づいて持っておる者じゃからのう。丸取りもせず、丸返しもせず——債権の弁済に充てるという中間の扱いが与えられておる。うまい落としどころじゃ。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。

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解答:◯

正しい記述です。民法297条1項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法297条により収取した果実は、まず債権の元本に充当し、なお残余があるときに利息に充当する。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法297条2項は「まず債権の利息に充当し、なお残余があるときは元本に充当しなければならない」と定めています。順序が逆です。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法297条1項は、留置権者が果実について他の債権者に優先して弁済を受けられることを定めている。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「他の債権者に先立って」と明示しています。

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