民法第276条・物権
民法第276条:永小作権の消滅請求
2年以上小作料を滞納したら、土地の所有者は永小作権の消滅を請求できます。地上権にも準用される、効き目の大きい条文です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
小作料小作料永小作権に基づいて土地を耕作・牧畜するために支払う対価のこと。2年以上の滞納があると、土地の所有者は永小作権の消滅を請求できます(民法276条)。用語ページを見る →を払ってもらえないとき、土地の持ち主はどうすればいいの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法276条じゃ。2年以上滞納があれば、永小作権永小作権小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利(民法270条)。存続期間は20年以上50年以下とされます(民法278条1項)。用語ページを見る →そのものの消滅を請求できる。強い条文じゃぞ。
条文の内容
永小作人が引き続き二年以上小作料の支払を怠ったときは、土地の所有者は、永小作権の消滅を請求することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 条件 | 永小作人が引き続き2年以上小作料の支払を怠った |
| 誰が | 土地の所有者 |
| 効果 | 永小作権の消滅を請求することができる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「引き続き2年以上」。とびとびに滞納したときは?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文が「引き続き」と書いておるからのう。合計で2年分に達すればよい、とは読めぬ。条文の限定語は、必ず理由があって置かれておる。
地上権への準用
民法266条1項により、定期の地代地代土地を使わせてもらう対価として支払う金銭のこと。地上権では必ずしも必要ではなく、支払う場合には民法274条から276条までの規定が準用されます(民法266条1項)。用語ページを見る →を支払わなければならない地上権地上権他人の土地において工作物又は竹木を所有するため、その土地を使用する物権(民法265条)。同じ「借りて使う」でも、債権である賃借権とは性質が異なります。用語ページを見る →者にも準用されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
地上権でも、2年滞納したら消滅を請求されちゃうんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。民法266条1項が274条から276条までをまとめて準用しておるからのう。地代を払う約束をした地上権者にとっては、いちばん怖い条文かもしれぬ。
数字の整理
| 条文 | 数字 | 内容 |
|---|---|---|
| 民法275条 | 3年以上 | 全く収益を得ず → 永小作人が放棄できる |
| 民法275条 | 5年以上 | 小作料より少ない収益 → 永小作人が放棄できる |
| 民法276条 | 2年以上 | 小作料の滞納 → 所有者が消滅請求できる |
| 民法278条1項 | 20年以上50年以下 | 存続期間 |
| 民法278条3項 | 30年 | 期間を定めなかったときの存続期間 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
第五章は数字の宝庫じゃ。2・3・5・20・30・50——それぞれがどの条文のものか、表で押さえておくとよいぞ。
慣習が優先する
民法277条により、民法271条から276条までの規定と異なる慣習慣習その社会や取引で繰り返し行われてきたやり方のこと。任意規定と異なる慣習は、当事者がそれによる意思を有していると認められるときに従われます(民法92条)。用語ページを見る →があるときは、その慣習に従います。
資格別の演習
永小作人が引き続き2年以上小作料の支払を怠ったときは、土地の所有者は永小作権の消滅を請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法276条がそのとおり定めています。
地上権者が定期の地代を支払わなければならない場合において、引き続き2年以上その支払を怠ったときは、土地の所有者は地上権の消滅を請求することができる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法266条1項により民法276条が準用されます。
民法276条の消滅請求は、滞納した小作料の合計が2年分に達したときに認められる。
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解答:×
誤りです。条文は「引き続き二年以上小作料の支払を怠ったとき」としており、継続した滞納を求めています。