民法第898条・相続

民法第898条:共同相続の効力

相続人が数人あるときは相続財産はその共有に属します。共有に関する規定を適用するときは、民法900条から902条までにより算定した相続分をもって各相続人の共有持分とします。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

相続人が複数いるとき、財産はどうなっているの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

共有共有きょうゆう一つの物を複数人で所有すること。各共有者は共有物の全部について、その持分に応じた使用ができます(民法249条1項)。用語ページを見る →じゃ。 民法898条1項——共同相続共同相続きょうどうそうぞく相続人が数人ある場合の相続のこと。相続財産はその共有に属します(民法898条1項)。用語ページを見る →の出発点じゃな。

条文

1 相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。

2 相続財産について共有に関する規定を適用するときは、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分をもって各相続人の共有持分とする。

項 内容
1項 相続人が数人あるときは**相続財産相続財産そうぞくざいさん被相続人の財産に属した一切の権利義務のこと。被相続人の一身に専属したものは除かれます(民法896条ただし書)。用語ページを見る →はその共有に属する**
2項 共有に関する規定を適用するときは、**民法900条〜902条により算定した相続分相続分そうぞくぶん各共同相続人が相続財産を承継する割合のこと。法定相続分(民法900条)と指定相続分(民法902条)があります。用語ページを見る →をもって各相続人の持分持分もちぶん共有者が共有物に対して有する権利の割合のこと。各共有者の持分は相等しいものと推定されます(民法250条)。用語ページを見る →**とする

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

2項があると、共有の条文がそのまま使えるんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法249条以下の共有の規定を、相続財産に橋渡しする条文と読める。

持分は法定相続分か指定相続分じゃ。 民法903条の特別受益特別受益とくべつじゅえき共同相続人が被相続人から受けた遺贈、又は婚姻・養子縁組のため若しくは生計の資本としての贈与のこと。相続分の計算で持ち戻されます(民法903条1項)。用語ページを見る →や904条の2の寄与分寄与分きよぶん被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした共同相続人に、相続分に加えて認められる部分のこと(民法904条の2)。用語ページを見る →は、2項の括りに入っておらぬ。

この共有は、民法907条の遺産の分割遺産の分割いさんのぶんかつ共有となっている相続財産を各相続人に分ける手続のこと。相続開始の時にさかのぼって効力を生じます(民法909条本文)。用語ページを見る →によって解かれる。

判例——預貯金債権

最大決平成28年12月19日(民集第70巻8号2121頁/平成27(許)11)は、 共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、 いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、 遺産分割の対象となると判断しました。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

預金は当然には分かれないんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

要旨の言葉は「当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となる」じゃ。

分割まで動かせぬのでは困る場面もある。 そこで民法909条の2が、預貯金債権の一部について単独での行使を認めておるのう。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

相続人が数人あるときは、相続財産はその共有に属する。

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解答:◯

正しい記述です。民法898条1項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

相続財産について共有に関する規定を適用するときは、民法900条から902条までの規定により算定した相続分をもって各相続人の共有持分とする。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法898条2項がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

共同相続された普通預金債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるとするのが判例である。

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解答:×

誤りです。最大決平成28年12月19日は、当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となるとしました。

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