民法第806条の2・親族
民法第806条の2:配偶者の同意のない縁組等の取消し
民法796条に違反した縁組は、同意をしていない者から取消しを請求できます。詐欺又は強迫によって同意をした者も取消しを請求でき、いずれも6箇月又は追認で請求できなくなります。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
配偶者の同意なしにされた縁組は、どうやって争うの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法806条の2じゃ。 同意が無かった場合と、同意が歪められた場合の二つを並べておる。
条文
1 第七百九十六条の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、その者が、縁組を知った後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。
2 詐欺又は強迫によって第七百九十六条の同意をした者は、その縁組の取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、その者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。
| 項 | 場面 | 請求できる者 | 期間の起算点 |
|---|---|---|---|
| 1項 | 同意が無い | 縁組の同意同意保護者が、本人のする法律行為をしてよいとあらかじめ認めること。同意を得なければならない行為を同意なくしたときは、その行為を取り消すことができます(民法5条2項・13条4項・17条4項)。用語ページを見る →をしていない者 | 縁組を知った後 |
| 2項 | 詐欺詐欺だまして誤った判断をさせること。詐欺による意思表示は取り消すことができます(民法96条1項)が、その取消しは善意でかつ過失がない第三者に対抗できません(同条3項)。用語ページを見る →・強迫強迫おびやかして意思表示をさせること。民法96条1項により取り消すことができますが、同条2項・3項は詐欺のみを対象としており、強迫については定めがありません。用語ページを見る →による同意 | 同意をした者 | 詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
どちらも6箇月なんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
期間はそろえてある。 違うのは、どこから数えるかじゃ。
1項は「縁組を知った後」——同意していないのじゃから、縁組の存在を知って初めて動ける。
2項は「詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後」——民法747条2項と同じ言い回しじゃな。
どちらも追認追認取り消すことができる行為を、あとから「これでよい」と認めて、もう取り消せないものとして確定させること(民法122条)。用語ページを見る →で消える点も同じじゃ。
なお、民法747条2項の婚姻は三箇月じゃった。 こちらは六箇月ゆえ、混ぜぬことじゃ。
資格別の演習
民法796条の規定に違反した縁組は、縁組の同意をしていない者から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法806条の2第1項本文がそのとおり定めています。
詐欺又は強迫によって民法796条の同意をした者は、その縁組の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法806条の2第2項本文がそのとおり定めています。
民法806条の2第1項の取消権は、縁組を知った後3箇月を経過したときは消滅する。
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解答:×
誤りです。民法806条の2第1項ただし書は「縁組を知った後六箇月を経過し」と定めています。