民法第709条・債権

民法第709条:不法行為による損害賠償

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負います。契約が無くても責任が生じる、不法行為の一般規定です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

契約なんてしていない相手に、いきなり損害賠償を請求できるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

できる。 民法709条——不法行為不法行為ふほうこうい故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害すること。契約が無くても、加害者に損害賠償責任が生じます(民法709条)。用語ページを見る →じゃ。 契約の外側で働く、損害賠償の一般規定なんじゃよ。

条文

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

要素 条文の言葉
主観 故意又は過失
侵害の対象 他人の権利又は法律上保護される利益
因果 これによって生じた損害
効果 賠償する責任を負う

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「権利」だけじゃなくて「法律上保護される利益」も書いてあるんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが読みどころじゃ。 法律上保護される利益法律上保護される利益ほうりつじょうほごされるりえき民法709条が「権利」と並べて挙げる保護対象。所有権のようにはっきりした権利の形をとっていなくても、法律上守るに値する利益であれば侵害が不法行為になりうる、という趣旨の言葉です。用語ページを見る →——権利の形をとっておらずとも、法が守るに値するなら侵害が問題になる、と読める書きぶりじゃな。

主観は故意故意こい結果の発生を知りながらあえて行為をすること。「わざと」にあたる心の状態で、うっかりを意味する過失と対になります。用語ページを見る →又は過失過失かしつ注意すれば気づけたのに、不注意で気づかなかったこと。『善意無過失』は「知らず、かつ不注意もなかった」状態を指します。用語ページを見る →のいずれでもよい。 どちらでも「賠償する責任を負う」ことに変わりはない、と条文は言うておる。

債務不履行との違い

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法415条の債務不履行債務不履行さいむふりこう債務者がその債務の本旨に従った履行をしないこと、又は債務の履行が不能であること。債権者は損害賠償を請求できます(民法415条1項)。用語ページを見る →は、契約などで債権が先にあることが前提じゃ。

709条は違う。 通りすがりの相手でも成り立つ。 そこが「契約の外側」という意味じゃな。

もっとも、同じ事故で両方が成り立つこともある。 どちらで攻めるかは、時効(民法724条)や立証の負担で変わってくるのう。

財産以外の損害へ

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

709条は「これによって生じた損害」としか書いておらぬ。

その損害に精神的苦痛も含まれることを念押ししたのが、次の民法710条じゃ。 「前条の規定により損害賠償の責任を負う者は」と受けておるじゃろう。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

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解答:◯

正しい記述です。民法709条がそのとおり定めています。

行政書士正誤問題AI生成類題

民法709条の不法行為が成立するためには、加害者に故意があることが必要であり、過失があるにとどまる場合には損害賠償責任は生じない。

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解答:×

誤りです。民法709条は「故意又は過失によって」と定めており、過失でも足ります。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法709条は侵害の対象を「他人の権利」に限っており、権利といえない利益が侵害されても同条は適用されない。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法709条は「他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者」と定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

不法行為に基づく損害賠償請求権が発生するためには、加害者と被害者との間にあらかじめ契約関係が存在していなければならない。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法709条は契約関係の存在を要件としていません。契約関係が無い者の間でも成立します。

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