民法第666条・債権
民法第666条:消費寄託
受寄者が寄託物を消費できる場合は同種・同質・同量の物で返還し、預貯金契約には返還時期に関する消費貸借の規定が準用されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
銀行の預金って、預けた紙幣がそのまま返ってくるわけじゃないよね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
消費寄託消費寄託受寄者が契約により寄託物を消費することができる寄託のこと。種類・品質・数量の同じ物で返還します(民法666条1項)。預金がその例です。用語ページを見る →じゃ。 民法666条じゃな。寄託寄託当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法657条)。用語ページを見る →でありながら、消費貸借消費貸借借主が種類・品質・数量の同じ物をもって返還することを約して、貸主から金銭その他の物を受け取ることによって効力を生ずる契約(民法587条)。用語ページを見る →の規定を借りてくる。
条文
1 受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない。
2 第五百九十条及び第五百九十二条の規定は、前項に規定する場合について準用する。
3 第五百九十一条第二項及び第三項の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 契約により消費できる場合、種類、品質及び数量の同じ物をもって返還 |
| 2項 | 民法590条(貸主の引渡義務等)・民法592条(価額の償還)を準用 |
| 3項 | 民法591条2項・3項(借主の返還の自由・期限前返還の損害賠償)を預金又は貯金に係る契約に準用 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
3項だけ「預金又は貯金」に限ってるね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが読みどころじゃ。
民法591条2項は「借主は……いつでも返還をすることができる」——預貯金なら、銀行の側からいつでも返せる、と読める。
同条3項は、期限前の返還で貸主が損害を受けたときの賠償じゃな。
消費寄託一般ではなく、預貯金だけに引いておる——限定を見落とすでない。
662条・663条との関係
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
寄託の一般則では、寄託者寄託者寄託において物の保管を委託する当事者のこと。返還時期の定めがあってもいつでも返還を請求できます(民法662条1項)。用語ページを見る →はいつでも返還を請求できた(民法662条1項)。 受寄者受寄者寄託において物の保管を引き受ける当事者のこと。無報酬のときは自己の財産に対するのと同一の注意で足ります(民法659条)。用語ページを見る →は期限前に返せなかった(民法663条2項)。
3項が民法591条2項を引くことで、預貯金では受寄者の側にも自由が与えられる——そう読める。
金を預かる側が運用しておる以上、返す時期にも融通が要る——そういう実情に合わせた準用と読める。
資格別の演習
受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法666条1項がそのとおり定めています。
民法591条2項及び3項の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法666条3項がそのとおり定めています。
民法666条3項による準用は、消費寄託一般について認められる。
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解答:×
誤りです。民法666条3項は「預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合」に限って準用すると定めています。