民法第664条の2・債権

民法第664条の2:損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限

寄託物の一部滅失等による損害賠償と費用償還は返還を受けた時から1年以内に請求し、損害賠償請求権の時効は1年間完成しません。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

返してもらった後で欠けているのに気づいた。いつまで言える?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

一年じゃ。 民法664条の2じゃ。使用貸借使用貸借しようたいしゃく借主が無償で使用収益をし、契約終了時に返還することを約する契約(民法593条)。無償である点で賃貸借と異なります。用語ページを見る →の民法600条と、そっくり同じ形をしておる。

条文

1 寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。

2 前項の損害賠償の請求権については、寄託者が返還を受けた時から一年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

項 内容
1項 一部滅失又は損傷による損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求
2項 1項の損害賠償の請求権は、返還を受けた時から一年を経過するまで時効時効じこう一定の事実状態が続いたことに法律上の効果を認める制度。権利を得る取得時効と、権利が消える消滅時効があり、効力は起算日にさかのぼります(民法144条)。用語ページを見る →が完成しない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

賠償を求めるのは寄託者、費用を求めるのは受寄者。向きが逆だね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが1項の構えじゃ。 双方向の清算を、同じ期間で括っておる。

起算点はどちらも「寄託者が返還を受けた時」——そこで揃えておるのう。

なお1項は「一部滅失又は損傷」と限っておるぞ。全部滅失は書かれておらぬ。

2項の役目

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

返還を受けた時にはもう時効が完成寸前——そんな場合、1項の一年が絵に描いた餅になる。

そこで2項が完成猶予完成猶予かんせいゆうよ一定の事由がある間、時効が完成しないこと(民法147条以下)。それまで経過した期間はそのまま残る点で、振り出しに戻る更新と異なります。用語ページを見る →を置く。 一年を実質的に確保する規定と読める。

守られておるのは損害賠償請求権だけ——費用償還請求権は含まれておらぬ。 民法600条2項とまったく同じ書き分けじゃ。

民法600条との対比

使用貸借(600条) 寄託(664条の2)
損害の内容 契約の本旨に反する使用収益による損害 寄託物の一部滅失又は損傷による損害
請求する費用 借主が支出した費用 受寄者が支出した費用
起算点 貸主が返還を受けた時 寄託者が返還を受けた時

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から1年以内に請求しなければならない。

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解答:◯

正しい記述です。民法664条の2第1項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法664条の2第1項の損害賠償の請求権については、寄託者が返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は完成しない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法664条の2第2項がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法664条の2第2項の時効の完成猶予は、受寄者の費用償還請求権についても及ぶ。

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解答:×

誤りです。民法664条の2第2項は「前項の損害賠償の請求権については」と定めており、費用償還請求権は対象としていません。

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