民法第665条・債権
民法第665条:委任の規定の準用
受取物の引渡し・金銭消費の責任・報酬・費用の前払・費用償還等について、委任の規定が寄託に準用されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
寄託の節には、報酬や費用の条文が見当たらないね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
委任から借りてきておる。 民法665条じゃ。何を引き、何を引いておらぬか——そこが問われる条文じゃぞ。
条文
第六百四十六条から第六百四十八条まで、第六百四十九条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、寄託について準用する。
| 準用される規定 | 内容 |
|---|---|
| 民法646条 | 受取物の引渡し等 |
| 民法647条 | 金銭の消費についての責任 |
| 民法648条 | 受任者の報酬 |
| 民法649条 | 費用の前払請求 |
| 民法650条1項・2項 | 費用等の償還請求・代弁済請求 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
650条は1項と2項だけなんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが第一の急所じゃ。 民法650条3項——受任者が過失なく損害を受けたときの賠償請求——は準用されておらぬ。
寄託では、その代わりに民法661条が置かれておるのう。寄託物の性質又は瑕疵瑕疵きず・欠点のこと。占有では、悪意・過失・強暴・隠秘といった、占有者に不利に働く事情を指します(民法187条2項)。用語ページを見る →によって生じた損害の賠償じゃ。
場面を絞り、ただし書で例外を並べた別の規定がある——だから3項は引かぬ、と読める。
644条も引いていない
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
第二の急所じゃ。 民法644条の善良な管理者の注意善良な管理者の注意その立場の人に通常求められる程度の注意のこと。共有物を使用する共有者や各種の管理人が負う注意義務の基準です(民法249条3項・264条の5第1項など)。用語ページを見る →は準用されておらぬ。
寄託には民法659条がある——無報酬の受寄者受寄者寄託において物の保管を引き受ける当事者のこと。無報酬のときは自己の財産に対するのと同一の注意で足ります(民法659条)。用語ページを見る →は自己の財産に対するのと同一の注意自己の財産に対するのと同一の注意自分の物を扱うときと同じ程度の注意のこと。善良な管理者の注意より軽い基準で、無報酬の受寄者が負います(民法659条)。用語ページを見る →で足りる、という独自の規定じゃ。
委任の注意義務をそのまま持ち込めば、この659条と食い違うのう。そこで引かなかった、と読める。
645条(報告義務)も引いておらぬ——引いた条文をそのまま覚えるのが確実じゃ。
資格別の演習
民法646条から648条まで、649条並びに650条1項及び2項の規定は、寄託について準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法665条がそのとおり定めています。
民法665条により、民法650条3項の規定も寄託について準用される。
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解答:×
誤りです。民法665条が準用するのは民法650条1項及び2項であり、3項は含まれていません。
民法665条により、民法644条の善良な管理者の注意義務が寄託について準用される。
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解答:×
誤りです。民法665条は民法644条を準用しておらず、無報酬の受寄者の注意義務は民法659条が定めています。