民法第601条・債権
民法第601条:賃貸借
賃貸借は、使用収益をさせること・賃料を支払うこと・終了時に返還することの三つの約束によって効力を生じます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
アパートを借りる契約って、要するに「家賃を払って住む」ってことだよね?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
それだけではない。 民法601条は三つの約束を並べておる。返還の約束まで入っておる——そこが読みどころじゃ。
条文
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。
| 当事者 | 約束する内容 |
|---|---|
| 賃貸人賃貸人賃貸借において、物の使用収益をさせる義務を負う当事者のこと。修繕義務(民法606条1項)などを負います。用語ページを見る → | ある物の使用及び収益を相手方にさせること |
| **賃借人賃借人賃貸借において、物を使用収益し賃料を支払う当事者のこと。用語ページを見る →**① | これに対して**賃料賃料賃貸借において、物の使用収益の対価として賃借人が支払う金銭その他の給付のこと。用語ページを見る →を支払うこと** |
| 賃借人② | 引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還すること |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
返還の約束が条文に書いてあるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが押さえどころじゃ。 賃借人の債務は二つ——賃料の支払と、終了時の返還。
借りた物そのものを返す——消費貸借消費貸借借主が種類・品質・数量の同じ物をもって返還することを約して、貸主から金銭その他の物を受け取ることによって効力を生ずる契約(民法587条)。用語ページを見る →(民法587条)とはここが違う。
そして賃料を払う——使用貸借使用貸借借主が無償で使用収益をし、契約終了時に返還することを約する契約(民法593条)。無償である点で賃貸借と異なります。用語ページを見る →(民法593条)とはここが違う。
賃貸借の性質
| 分類 | 理由 |
|---|---|
| 諾成契約 | 引渡しを効力の要件としていない |
| 有償契約有償契約当事者が互いに対価的な意味を持つ財産上の支出をする契約のこと。売買の規定が性質の許す限り準用されます(民法559条)。用語ページを見る → | 使用収益と賃料が対価の関係に立つ |
| 双務契約双務契約契約の両当事者が互いに対価的な意味を持つ債務を負う契約のこと。売買や賃貸借がこれにあたり、同時履行の抗弁や危険負担の規定が適用されます。用語ページを見る → | 双方が互いに債務を負う |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
有償契約じゃから、民法559条により売買の節の規定が性質の許す限り準用されるのう。
そして賃貸借は、借地借家法や農地法といった特別法が厚く重なる分野じゃ。 民法はその土台にすぎぬ——そこも心得ておくとよい。
資格別の演習
賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方が賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。
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解答:◯
正しい記述です。民法601条がそのとおり定めています。
民法601条は、賃借人の義務として賃料の支払と契約終了時の返還の二つを定めている。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法601条は「その賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還すること」と定めています。
賃貸借は、賃貸人が賃借人に目的物を引き渡すことによって効力を生ずる。
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解答:×
誤りです。民法601条は当事者双方の約束によって効力を生ずると定めており、引渡しを効力の要件としていません。