民法第398条の2・物権

民法第398条の2:根抵当権

一定の範囲に属する不特定の債権を、極度額の限度で担保する抵当権。第四節「根抵当」の入口です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

取引先と毎月お金の貸し借りをするたびに、抵当権抵当権ていとうけん目的物の占有を移さずに設定できる担保物権(民法369条以下)。先取特権の効力については、その性質に反しない限り抵当権の規定が準用されます(民法341条)。用語ページを見る →を付け直すの? 面倒すぎない?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

まさにその面倒を解くのが**根抵当権根抵当権ねていとうけん一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権(民法398条の2)。継続的な取引から生じる債権をまとめて担保できます。用語ページを見る →**じゃ。民法398条の2から第四節「根抵当」が始まる。担保する債権が定まっておらぬ抵当権——ここから世界が変わるぞ。

1項:根抵当権の定義

抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。

要素 条文の言葉
根拠 設定行為で定めるところにより
何を担保 一定の範囲に属する不特定の債権
限度 極度額極度額きょくどがく根抵当権が担保する限度額のこと。根抵当権者は、確定した元本・利息・損害賠償の全部について、この額を限度に権利を行使できます(民法398条の3第1項)。用語ページを見る →の限度において

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「不特定の債権」! 普通の抵当権と全然違う。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが根抵当の核心じゃ。普通の抵当権は付従性付従性ふじゅうせいある権利が他の権利にくっついて動く性質のこと。地役権は要役地の所有権とともに移転し、要役地から分離して譲り渡すことができません(民法281条)。用語ページを見る →を持ち、債権が消えれば抵当権も消える。じゃが根抵当権は個々の債権が生まれては消えても、枠だけが残り続ける。

そのかわり極度額という上限が置かれる。枠の大きさをあらかじめ公示するのじゃな。

2項:債権の範囲は限定しなければならない

前項の規定による抵当権(以下「根抵当権」という。)の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して、定めなければならない。

# 定め方
① 債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるもの
② その他債務者との一定の種類の取引によって生ずるもの

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「限定して、定めなければならない」——義務なんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そうじゃ。「債務者に対する一切の債権」という定め方は許されぬ、と読める書きぶりじゃな。

それを許せば、根抵当権設定者は無限の危険を負う。範囲を絞ることが、設定者を守るのじゃ。

3項:取引によらない債権も

特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権、手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権(……)は、前項の規定にかかわらず、根抵当権の担保すべき債権とすることができる。

# 2項にかかわらず担保できるもの
① 特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権
② 手形上若しくは小切手上の請求権
③ 電子記録債権

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

2項が「取引によって生ずるもの」に絞った上で、3項が取引によらぬ債権にも道を開いておる。二段構えじゃな。

債権の範囲の解釈

信用保証協会を債権者とする根抵当権について、最高裁は次のように判断しました。

信用保証協会を債権者とし被担保債権の範囲を保証委託取引により生ずる債権として設定された根抵当権の被担保債権に,信用保証協会の根抵当債務者に対する保証債権は含まれない。 (最判平成19年7月5日・集民第225号1頁)

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「保証委託取引により生ずる債権」って書いてあっても、保証債権は入らないんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

要旨はそのとおり述べておる。債権の範囲として定めた言葉が、どこまでを含むか——2項が「限定して、定めなければならない」とした以上、その限定は厳密に読まれる、ということじゃな。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためにも設定することができる。

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解答:◯

正しい記述です。民法398条の2第1項がそのとおり定めています。

行政書士正誤問題AI生成類題

根抵当権の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して定めなければならない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法398条の2第2項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権は、民法398条の2第2項の規定にかかわらず、根抵当権の担保すべき債権とすることができる。

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解答:◯

正しい記述です。民法398条の2第3項がそのとおり定めています。

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