民法第337条・物権
民法第337条:不動産保存の先取特権の登記
保存行為が完了した後「直ちに」登記しなければ、効力を保存できません。登記すれば抵当権にも先立ちます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
不動産保存の先取特権先取特権法律の規定に従い、債務者の財産から他の債権者に先立って弁済を受ける権利(民法303条)。当事者の契約ではなく法律によって当然に生じる担保物権です。用語ページを見る →(民法326条)。これを守るにはどうするの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法337条じゃ。保存行為が完了した後、直ちに登記登記不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。用語ページを見る →。「直ちに」という強い言葉が使われておる。
条文の内容
不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 目的 | 先取特権の効力を保存するため |
| いつ | 保存行為が完了した後直ちに |
| 何を | 登記をしなければならない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「効力を保存する」……。しなければ効力が失われるってこと?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文の言葉はそうじゃな。登記をして初めて、その効力が保たれる。民法336条の一般の先取特権一般の先取特権債務者の総財産について成立する先取特権(民法306条)。共益の費用・雇用関係・子の監護の費用・葬式の費用・日用品の供給の5つの原因によって生じます。用語ページを見る →が「登記をしなくても……対抗することができる」としておったのとは、まるで違う。
「直ちに」も重い言葉じゃ。民法にはいくつか時の速さを表す言葉があってな。
| 言葉 | 例 |
|---|---|
| 直ちに | 民法337条 |
| 遅滞なく | 民法209条3項ただし書 |
| あらかじめ | 民法209条3項本文・213条の2第3項 |
「直ちに」がもっとも急がされる、と押さえておくとよい。
見返り:抵当権に優先する
民法339条は、次のように定めます。
前二条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。
| 対象 | 条文 |
|---|---|
| 不動産の保存の先取特権 | 民法337条の登記をしたもの |
| 不動産の工事の先取特権 | 民法338条の登記をしたもの |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
抵当権抵当権目的物の占有を移さずに設定できる担保物権(民法369条以下)。先取特権の効力については、その性質に反しない限り抵当権の規定が準用されます(民法341条)。用語ページを見る →より強くなる! 登記を急ぐ甲斐があるね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこじゃ。その不動産の価値を守った者、増やした者——民法307条や320条でも見た「保存する者を厚く守る」という考え方が、ここでも貫かれておる。
抵当権者とて、その不動産が保存されておらねば担保価値を失っておったのじゃからのう。
3つの登記の時期
| 条文 | 対象 | 時期 |
|---|---|---|
| 民法337条 | 不動産の保存 | 保存行為が完了した後直ちに |
| 民法338条1項 | 不動産の工事 | 工事を始める前に |
| 民法340条 | 不動産の売買 | 売買契約と同時に |
資格別の演習
不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法337条がそのとおり定めています。
民法337条の規定に従って登記をした不動産保存の先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法339条がそのとおり定めています。
不動産の保存の先取特権は、登記をしなくても、その効力が保存される。
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解答:×
誤りです。民法337条は、効力を保存するために保存行為完了後直ちに登記をしなければならないとしています。