民法第133条・総則

民法第133条:不能条件

実現できない条件を付けた場合、停止条件なら無効、解除条件なら無条件となります。131条と同じく「効力を生じさせる向きか、消す向きか」で導ける条文です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

絶対に起こりえないことを条件にしたら、その約束はどうなるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

それが不能条件不能条件ふのうじょうけん成就しえない条件のこと。停止条件であれば法律行為は無効、解除条件であれば無条件となります(民法133条)。用語ページを見る →じゃ。民法133条が2つに分けておる。停止条件なら無効、解除条件なら無条件。民法131条で使った考え方が、そのまま通じるぞ。

条文の内容

1項:不能の停止条件

不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする。

要素 内容
対象 不能の停止条件停止条件ていしじょうけん成就するまで法律行為の効力の発生を止めておく条件。停止条件付法律行為は、条件が成就した時から効力を生じます(民法127条1項)。用語ページを見る →を付した法律行為
効果 無効

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

停止条件は、成就するまで効力を止めておくものじゃ。その条件がそもそも成就しえないのなら、効力は永久に生じぬ。ならば無効としてよかろう、という筋じゃな。

2項:不能の解除条件

不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする。

要素 内容
対象 不能の解除条件解除条件かいじょじょうけん成就すると法律行為の効力を失わせる条件。解除条件付法律行為は、条件が成就した時から効力を失います(民法127条2項)。用語ページを見る →を付した法律行為
効果 無条件

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

解除条件は成就すると効力が消えるから、成就しないなら消えない。だから普通の契約と同じ——ってこと?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

みごとじゃ。そのとおり。効力を消す引き金が引かれることはないのじゃから、条件が無いのと変わらぬ。だから「無条件」なのじゃ。

民法131条2項と同じ結論になる

不能条件は「成就しないことが確定している」のと結論が揃います。

停止条件 解除条件
民法131条2項(成就しないことが確定) 無効 無条件
民法133条(不能条件) 無効 無条件

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

結論は同じでも、条文が分かれておることに意味がある。131条2項は「その条件が成就しないことがすでに確定していた」場面、133条は「そもそも不能の条件」じゃ。出発点が違うのじゃな。

民法132条と比べる

条文 停止条件のとき 解除条件のとき
民法132条(不法条件不法条件ふほうじょうけん不法な条件のこと。これを付した法律行為は無効であり、「不法な行為をしないこと」を条件とするものも同じく無効です(民法132条)。用語ページを見る → 無効 無効(区別なし)
民法133条(不能条件) 無効 無条件

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

不法条件は両方とも無効なのに、不能条件は分かれるんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこじゃ。不法な条件は、付けたこと自体が許されぬ。だから向きを問わず無効にする。じゃが不能な条件は、内容が悪いわけではない。ただ実現しないだけでな。ならば、実現しないという事実に素直に従って結論を出せばよい。

条文の態度の違いが、そのまま結論の違いになっておるのじゃ。

131条〜134条をまとめる

条文 停止条件 解除条件
民法131条1項(既に成就) 無条件 無効
民法131条2項(成就しないと確定) 無効 無条件
民法132条(不法条件) 無効 無効
民法133条(不能条件) 無効 無条件
民法134条(随意条件随意条件ずいいじょうけん成否が当事者の意思次第で決まる条件のこと。停止条件が単に債務者の意思のみに係るときは、その法律行為は無効です(民法134条)。用語ページを見る → 無効(債務者の意思のみに係るとき) 条文に定めなし

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

この一枚を作れるようになれば、第五節の前半は制したも同然じゃ。丸暗記ではなく、条件の向きから導く——それが崩れぬ覚え方じゃぞ。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

不能の停止条件を付した法律行為は、無効である。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。民法133条1項がそのとおり定めています。停止条件停止条件ていしじょうけん成就するまで法律行為の効力の発生を止めておく条件。停止条件付法律行為は、条件が成就した時から効力を生じます(民法127条1項)。用語ページを見る →が成就しえない以上、効力が生じることはないためです。

司法書士正誤問題AI生成類題

不能の解除条件を付した法律行為は、無効である。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法133条2項は「不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする」と定めています。無効となるのは、同条1項の不能の停止条件停止条件ていしじょうけん成就するまで法律行為の効力の発生を止めておく条件。停止条件付法律行為は、条件が成就した時から効力を生じます(民法127条1項)。用語ページを見る →を付した場合です。

司法試験正誤問題AI生成類題

不能条件については停止条件と解除条件とで効果が分かれるのに対し、不法条件についてはそのような区別がされていない。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。民法133条は1項で不能の停止条件を無効、2項で不能の解除条件を無条件としています。これに対し民法132条は、停止条件か解除条件かを区別せず、不法な条件を付した法律行為を一律に無効としています。

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