民法第23条・総則

民法第23条:居所

住所が知れないときは居所を住所とみなす、という補充の条文です。2項は日本に住所を有しない者を扱い、ただし書で準拠法の問題に道を譲っています。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

住所は「生活の本拠」だって習ったけど、その本拠がどこか分からない人はどうなるの? 住所なしってこと?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこを埋めるのが民法23条じゃ。住所が知れないなら、居所居所きょしょ住所が知れない場合に、住所とみなされる場所(民法23条1項)。民法は「居所」そのものの定義を置いていません。用語ページを見る →を住所とみなす。空欄のままにせず、代わりの受け皿を用意しておるのじゃな。

条文の内容

1項:住所が知れない場合

住所が知れない場合には、居所を住所とみなす。

住所住所じゅうしょその人の生活の本拠のこと(民法22条)。届出や住民票の記載ではなく、実際の暮らしの実態から判断されます。用語ページを見る →が分からないときに、居所居所きょしょ住所が知れない場合に、住所とみなされる場所(民法23条1項)。民法は「居所」そのものの定義を置いていません。用語ページを見る →を住所として扱う、という補充規定です。

住所(民法22条) 居所(民法23条)
位置づけ 原則 住所が知れない場合の受け皿
条文の言い方 「生活の本拠を……住所とする」 「居所を住所とみなす

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「みなす」って、住所そのものになるってこと?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

ふむ。「みなす」は、本来は違うものを法律上は同じものとして扱う言い方じゃ。居所が生活の本拠になったわけではない。それでも、住所として扱う——そう決め打ちしておるのじゃよ。

なお、条文は「居所」の定義を置いていません。書いていない以上、ここで説明できるのは「住所が知れない場合の受け皿として条文が用意した場所」という位置づけまでです。

2項:日本に住所を有しない者

日本に住所を有しない者は、その者が日本人又は外国人のいずれであるかを問わず、日本における居所をその者の住所とみなす。ただし、準拠法を定める法律に従いその者の住所地法によるべき場合は、この限りでない。

要素に分けると、こうなります。

要素 内容
対象 日本に住所を有しない者
国籍 日本人か外国人かを問わない
効果 日本における居所をその者の住所とみなす
例外 準拠法を定める法律に従い、その者の住所地法によるべき場合

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

1項と2項って、どう違うの? どっちも「居所を住所とみなす」じゃない?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

出発点が違うのじゃ。1項は「住所はあるはずだが、知れない」場面。2項は「日本に住所が無い」場面じゃ。分からないのか、そもそも無いのか——そこを読み分けるのが要じゃな。

2項ただし書が譲っているもの

ただし書にいう「準拠法を定める法律」とは、どの国の法律を適用するかを決める法律を指します。日本では法の適用に関する通則法(平成18年法律第78号)がこれにあたります。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

国際的な事件では、「その人の住所地の法律による」という決め方をすることがある。そこで日本の居所を機械的に住所とみなしてしまうと、どの国の法律を使うかという判断そのものを歪めてしまう。だから、その場面では2項本文は引っ込むのじゃ。

住所・居所・仮住所の関係

民法は、第一編第二章第四節に3か条を置いて、住所まわりを組み立てています。

条文 定めていること
民法22条 生活の本拠を住所とする(原則)
民法23条1項 住所が知れない場合は居所を住所とみなす
民法23条2項 日本に住所を有しない者は、日本における居所を住所とみなす(ただし書あり)
民法24条 ある行為について選定した仮住所仮住所かりじゅうしょある行為について当事者が選定しておく場所。その行為に関してだけ住所とみなされます(民法24条)。用語ページを見る →を、その行為に関して住所とみなす

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

22条だけが「する」で、あとは全部「みなす」なんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よう見ておるのう。本物はひとつ、あとは代役という構えじゃ。条文の語尾は、そこまで教えてくれるのじゃよ。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

住所が知れない場合には、居所を住所とみなす。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。民法23条1項がそのとおり定めています。住所(民法22条)が判明しないときの補充として、居所居所きょしょ住所が知れない場合に、住所とみなされる場所(民法23条1項)。民法は「居所」そのものの定義を置いていません。用語ページを見る →が住所として扱われます。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法23条2項により日本における居所が住所とみなされるのは、外国人に限られる。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法23条2項は「その者が日本人又は外国人のいずれであるかを問わず」と明記しています。対象は国籍ではなく、日本に住所を有しないという点で決まります。

司法試験正誤問題AI生成類題

日本に住所を有しない者については、準拠法を定める法律に従いその者の住所地法によるべき場合であっても、日本における居所が住所とみなされる。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法23条2項ただし書は「準拠法を定める法律に従いその者の住所地法によるべき場合は、この限りでない」と定めており、その場面では同項本文によるみなしは働きません。準拠法を定める法律としては、法の適用に関する通則法(平成18年法律第78号)があります。

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