刑法第248条・詐欺及び恐喝の罪

刑法第248条:準詐欺

未成年者の知慮浅薄や人の心神耗弱に乗じて財物を交付させる罪です。欺く行為を要件としない点で詐欺罪と異なります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「乗じて」——176条や179条でも見た言葉だ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よく覚えておったな。相手の弱い立場につけこむという構図じゃ。刑法はこの形を、場面を変えて何度も使っておる。

条文の内容

未成年者の知慮浅薄又は人の心神耗弱に乗じて、その財物を交付させ、又は財産上不法の利益を得、若しくは他人にこれを得させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
客体側の事情 未成年者の知慮浅薄、または人の心神耗弱
行為 それに乗じて
結果 財物を交付させ、または財産上不法の利益を得る
刑 10年以下の拘禁刑

246条との違い

条文 手段 刑
246条(詐欺罪詐欺罪さぎざい人を欺いて財物を交付させること(刑法246条1項)。10年以下の拘禁刑で、同条2項は財産上不法の利益を得る場合を定めます。民法96条の詐欺による意思表示の取消しとは、場面が異なります。用語ページを見る →) 人を欺いて 10年以下の拘禁刑
248条(準詐欺準詐欺じゅんさぎ未成年者の知慮浅薄または人の心神耗弱に乗じて、その財物を交付させ、または財産上不法の利益を得ること(刑法248条)。詐欺罪と同じ10年以下の拘禁刑です。用語ページを見る →) 知慮浅薄・心神耗弱に乗じて 10年以下の拘禁刑

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

刑は同じなんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおり。欺いたかどうかで刑を変えてはおらぬ。だからこそ「準」詐欺という名がついておるのじゃな。

「心神耗弱」

心神耗弱心神耗弱しんしんこうじゃく刑法39条2項が「その刑を減軽する」と定める者の状態。心神喪失とは異なり犯罪は成立しますが、減軽は必要的で、裁判所の裁量ではありません。用語ページを見る →は、刑法39条2項でも用いられる語です。あちらは行為者の責任能力、こちらは被害者の状態という違いがあります。

条文 誰の状態か
刑法39条2項 行為者(刑を減軽する)
刑法248条 被害者(処罰の要件)

二項犯罪との関係

248条は1項・2項に分かれておらず、1つの条文の中で財物と財産上不法の利益の双方を対象としています。

条文 構造
236条・246条・249条 1項(財物)/2項(利益)に分かれる
248条 1つの条文にまとめて記載

未遂・準用

第250条により未遂が罰せられ、第251条により242条・244条・245条が準用されます。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

人の心神耗弱に乗じて財物を交付させた者は、10年以下の拘禁刑に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法248条の定めです。詐欺罪と同じ法定刑です。

司法試験正誤問題AI生成類題

準詐欺罪は、人を欺く行為を要件としていない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「知慮浅薄又は……心神耗弱に乗じて」と定めています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の249条は、脅して渡させる類型じゃ。強盗との境目が問題になるところじゃな。

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