刑法第247条・詐欺及び恐喝の罪

刑法第247条:背任

他人のために事務を処理する者が任務に背いて本人に財産上の損害を加える罪です。成立を認めるには合理的な疑いが残るとされた最高裁判例があります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

詐欺の章に、なんで背任があるんだろう。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

第三十七章は「詐欺及び恐喝の罪」じゃが、他人の財産を害する類型をまとめて置いておる。247条・248条もその一員じゃな。

条文の内容

他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
主体 他人のためにその事務を処理する者
目的 自己もしくは第三者の利益を図り、または本人に損害を加える目的
行為 その任務に背く行為をし
結果 本人に財産上の損害を加えた
刑 5年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

2つの目的

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

自分の利益を図る目的と、本人に損害を加える目的。どっちでもいいんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文が「又は」で結んでおるからのう。利益を得ようとしたか、損害を与えようとしたか——どちらかで足りる。

横領横領おうりょう自己の占有する他人の物を横領すること(刑法252条1項)。5年以下の拘禁刑で、同条2項は公務所から保管を命ぜられた自己の物を横領した場合を定めます。用語ページを見る →との違い

条文 客体 主体
252条(横領) 自己の占有する他人の物 占有者
247条(背任背任はいにん他人のためにその事務を処理する者が、自己もしくは第三者の利益を図りまたは本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えること(刑法247条)。用語ページを見る →) 本人の財産全般 他人のために事務を処理する者

横領罪は「物」を対象としますが、背任罪は財産上の損害という広い形を捉えます。

判例——成立に合理的な疑いが残るとされた事例

最判平成16年9月10日は、銀行の頭取が信用保証協会の役員と共謀して同協会に対する背任罪を犯したと認めるには合理的な疑いが残るとしました。

同判決は、協会としては代位弁済に応ずることと負担金の拠出が受けられないこととの利害得失を総合検討して態度を決定すべき立場にあったことなどの事情を挙げています。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「任務に背く」かどうかは、そう簡単には決まらないんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

利害得失を総合検討すべき立場——最高裁はそう述べておる。経営判断がからむ場面では、背任の認定が慎重になるということじゃな。

未遂・準用

条文 内容
250条 この章の罪の未遂を罰する(247条も含む)
251条 242条・244条・245条を準用

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

背任罪は、第三者の利益を図る目的で任務に背く行為をした場合にも成立しうる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「自己若しくは第三者の利益を図り」と定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

背任罪の未遂は処罰される。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法250条は「この章の罪の未遂は、罰する」と定めており、247条も含まれます。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の248条は、欺くまでもない相手につけこむ類型じゃ。

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