民法第912条・相続
民法第912条:遺産の分割によって受けた債権についての担保責任
各共同相続人は、相続分に応じ、他の共同相続人が遺産分割で受けた債権について分割時の債務者の資力を担保します。弁済期未到来の債権等は弁済をすべき時の資力を担保します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
遺産として債権をもらったのに、相手が払えなかったら?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法912条じゃ。 資力まで担保する、という重い規定じゃぞ。
条文
1 各共同相続人は、その相続分に応じ、他の共同相続人が遺産の分割によって受けた債権について、その分割の時における債務者の資力を担保する。
2 弁済期に至らない債権及び停止条件付きの債権については、各共同相続人は、弁済をすべき時における債務者の資力を担保する。
| 項 | 債権の種類 | 担保する時点 |
|---|---|---|
| 1項 | 通常の債権 | 分割の時における債務者の資力 |
| 2項 | 弁済期弁済期債務を履行しなければならない時期のこと。留置権は、債権が弁済期にないときは成立しません(民法295条1項ただし書)。用語ページを見る →に至らない債権及び**停止条件停止条件成就するまで法律行為の効力の発生を止めておく条件。停止条件付法律行為は、条件が成就した時から効力を生じます(民法127条1項)。用語ページを見る →付きの債権** | 弁済をすべき時における資力 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
債権譲渡の場面とは違うんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法569条1項を思い出せ。 債権の売主が債務者の資力を担保したのは、特約があるときじゃった。
912条は、特約なしに当然に担保させておる。 遺産分割の公平を保つためと読める。
2項が時点をずらしておるのも道理じゃな。 まだ弁済期が来ておらぬ債権は、分割時の資力を問うても意味が薄い。
民法914条により、遺言で別段の意思が表示されておれば適用されぬぞ。
資格別の演習
各共同相続人は、その相続分に応じ、他の共同相続人が遺産の分割によって受けた債権について、その分割の時における債務者の資力を担保する。
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解答:◯
正しい記述です。民法912条1項がそのとおり定めています。
弁済期に至らない債権及び停止条件付きの債権については、各共同相続人は弁済をすべき時における債務者の資力を担保する。
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解答:◯
正しい記述です。民法912条2項がそのとおり定めています。
民法912条による資力の担保は、共同相続人間に特約がある場合に限り生じる。
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解答:×
誤りです。民法912条は特約を要件としていません。なお民法914条により、被相続人が遺言で別段の意思を表示したときは適用されません。