民法第860条・親族
民法第860条:利益相反行為(後見)
利益相反行為について特別代理人の選任を求める民法826条は後見人について準用されます。ただし後見監督人がある場合はこの限りではありません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
後見人と本人の利益がぶつかるときは?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法860条が、親権の民法826条を借りてきておる。 ただし書に抜け道があるぞ。
条文
第八百二十六条の規定は、後見人について準用する。ただし、後見監督人がある場合は、この限りでない。
| 部分 | 内容 |
|---|---|
| 本文 | 民法826条(利益相反行為利益相反行為代理人と本人との利益がぶつかる行為のこと。自己契約・双方代理以外でも、代理権を有しない者がした行為とみなされます(民法108条2項)。用語ページを見る →・特別代理人特別代理人特定の手続のために家庭裁判所が選任する代理人のこと。嫡出否認の訴えで親権を行う母がないときに選任されます(民法775条2項)。用語ページを見る →の選任請求)を後見人に準用 |
| ただし書 | 後見監督人後見監督人後見人の事務を監督する者のこと。必ず置かれるわけではなく、遺言による指定又は家庭裁判所の選任によって置かれます(民法848条・849条)。用語ページを見る →がある場合 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
監督人がいれば、特別代理人はいらないんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法851条4号を思い出せ。 利益相反行為について被後見人被後見人後見を受ける者のこと。民法794条は、未成年被後見人及び成年被後見人をあわせてこう呼びます。用語ページを見る →を代表するのは、後見監督人の職務じゃった。
代表する者が既におるゆえ、重ねて特別代理人を立てる必要がない——そう読める組み立てじゃな。
保佐・補助の側も同じ形じゃ。 民法876条の2第3項ただし書、876条の7第3項ただし書に、監督人がある場合の例外が置かれておる。
判例——利益相反行為にあたるとされた事例
最判昭和45年5月22日(民集第24巻5号402頁/昭和42(オ)473)は、 後見人が未成年者を代理して後見人の内縁の夫に対し未成年者所有の土地を無償譲渡する行為は、 旧民法915条4号にいう「後見人ト被後見人トノ利益相反スル行為」にあたると判断しました。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
裁判所ウェブサイトの参照法条には、現行の民法851条4号と民法860条が挙げられておる。
要旨に現れておるのは、この事例についての判断じゃ。 一般論を足すでないぞ。
資格別の演習
利益相反行為について特別代理人の選任を家庭裁判所に請求すべきことを定める民法826条の規定は、後見人について準用される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法860条本文がそのとおり定めています。
後見監督人がある場合には、後見人は利益相反行為について特別代理人の選任を請求することを要しない。
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解答:◯
正しい記述です。民法860条ただし書がそのとおり定めています。
後見人が未成年者を代理して後見人の内縁の夫に対し未成年者所有の土地を無償譲渡する行為は、後見人と被後見人との利益が相反する行為にあたるとした判例がある。
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解答:◯
正しい記述です。最判昭和45年5月22日がそのとおり判断しています。