民法第748条・親族

民法第748条:婚姻の取消しの効力

婚姻の取消しは将来に向かってのみ効力を生じます。取消原因を知らなかった当事者は現に利益を受けている限度で、知っていた当事者は得た利益の全部を返還しなければなりません。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

取消しって、はじめにさかのぼって無かったことになるんじゃないの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

財産の世界ではそうじゃ(民法121条)。 だが婚姻は違う。 民法748条1項が「将来に向かってのみ」と書いておる。

条文

1 婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。

2 婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。

3 婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならない。この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。

項 内容
1項 取消しは将来に向かってのみ効力を生ずる
2項 取消原因を知らなかった当事者 → **現存利益現存利益げんぞんりえき受け取ったもののうち、返還を求められた時点で現に手元に残っている利益のこと。意思能力を欠いていた者や制限行為能力者は、この限度で返せば足ります(民法121条の2第3項)。用語ページを見る →**の限度で返還
3項 取消原因を知っていた当事者 → 得た利益の全部を返還。相手方が善意善意ぜんいある特定の事情や事実を『知らない』こと。道徳的な善悪とは関係ありません。用語ページを見る →なら損害賠償も

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

知っていたかどうかで、返す量が変わるんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法703条・704条の不当利得不当利得ふとうりとく法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼすこと。利益の存する限度で返還義務が生じます(民法703条)。用語ページを見る →と同じ形じゃな。

善意なら現存利益、悪意悪意あくいある特定の事情や事実を『知っている』こと。いじわるな心という意味ではありません。用語ページを見る →なら全部——そこに損害賠償が上乗せされる。

そして1項が「将来に向かってのみ」としたことで、婚姻中に生まれた子の身分や、それまでの生活関係がひっくり返らずに済む、と読めるのう。

離婚の規定の準用

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法749条を見よ。 婚姻の取消しには、離婚の規定がまとめて準用されておる。

将来に向かって解消される点で離婚と似ておるゆえ、後始末も離婚に寄せた——そう読める並びじゃな。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。

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解答:◯

正しい記述です。民法748条1項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において返還すれば足りる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法748条2項がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならず、相手方が善意であったときは損害を賠償する責任を負う。

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解答:◯

正しい記述です。民法748条3項がそのとおり定めています。

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