民法第659条・債権
民法第659条:無報酬の受寄者の注意義務
無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって寄託物を保管する義務を負います。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
タダで預かってあげたのに、傷ひとつつけたら責任を負うの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
基準が下がる。 民法659条じゃ。自己の財産に対するのと同一の注意自己の財産に対するのと同一の注意自分の物を扱うときと同じ程度の注意のこと。善良な管理者の注意より軽い基準で、無報酬の受寄者が負います(民法659条)。用語ページを見る →——自分の物と同じように扱えば足りる。
条文
無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 主体 | 無報酬の受寄者受寄者寄託において物の保管を引き受ける当事者のこと。無報酬のときは自己の財産に対するのと同一の注意で足ります(民法659条)。用語ページを見る → |
| 基準 | 自己の財産に対するのと同一の注意 |
| 内容 | 寄託物を保管する義務 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
善管注意義務より軽いんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが本条の要じゃ。
善良な管理者の注意善良な管理者の注意その立場の人に通常求められる程度の注意のこと。共有物を使用する共有者や各種の管理人が負う注意義務の基準です(民法249条3項・264条の5第1項など)。用語ページを見る →は、その立場の者に通常求められる客観的な水準じゃ。
自己の財産に対するのと同一の注意は、その人自身の普段の扱い方が基準——主観的な基準と読める。
タダで引き受けた者に、専門家並みの注意を求めるのは酷——そういう均衡じゃな。
裏を返せば、報酬を受ける受寄者は民法644条の善管注意義務を負う——民法665条が644条を準用しておらぬ点には注意が要るが、有償の寄託では善管注意義務が前提とされておる、と読める。
委任との対比
| 契約 | 無償のときの注意義務 |
|---|---|
| 委任委任当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法643条)。用語ページを見る →(民法644条) | 善良な管理者の注意(報酬の有無で変わらない) |
| 寄託寄託当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法657条)。用語ページを見る →(民法659条) | 自己の財産に対するのと同一の注意 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
委任は無償でも下がらぬ。 寄託は下がる——この違いが繰り返し問われるぞ。
資格別の演習
無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
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解答:◯
正しい記述です。民法659条がそのとおり定めています。
無報酬の受寄者は、善良な管理者の注意をもって寄託物を保管する義務を負う。
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解答:×
誤りです。民法659条は「自己の財産に対するのと同一の注意」で足りると定めています。
無報酬の受任者は民法644条により善良な管理者の注意義務を負うのに対し、無報酬の受寄者の注意義務は民法659条により軽減されている。
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解答:◯
正しい記述です。民法644条は報酬の有無を区別せず、民法659条は無報酬の受寄者について自己の財産に対するのと同一の注意で足りるとしています。