民法第584条・債権

民法第584条:共有持分の買戻特約付売買

共有者の一人が買戻特約付きで持分を売った後に分割・競売があったとき、売主は買主が受ける部分等について買戻しができます。

  • 司法書士
  • 司法試験

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

共有の持分を買戻特約付きで売った後に、その不動産が分割されちゃったら?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

買戻しの的が移る。 民法584条じゃ。持分が姿を変えても、追いかけていける——そういう仕組みじゃな。

条文

不動産の共有者の一人が買戻しの特約を付してその持分を売却した後に、その不動産の分割又は競売があったときは、売主は、買主が受け、若しくは受けるべき部分又は代金について、買戻しをすることができる。ただし、売主に通知をしないでした分割及び競売は、売主に対抗することができない。

要素 条文の言葉
前提 共有共有きょうゆう一つの物を複数人で所有すること。各共有者は共有物の全部について、その持分に応じた使用ができます(民法249条1項)。用語ページを見る →者の一人が買戻しの特約を付して**持分持分もちぶん共有者が共有物に対して有する権利の割合のこと。各共有者の持分は相等しいものと推定されます(民法250条)。用語ページを見る →を売却**
事件 その不動産の分割又は競売競売けいばい民事執行法その他の法律の規定に基づき、裁判所などの手続によって財産を売却すること。民法568条に担保責任の特則があります。用語ページを見る →
効果 売主は、買主が受け、若しくは受けるべき部分又は代金について買戻しができる
ただし書 売主に通知をしないでした分割及び競売は、売主に対抗することができない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

持分が「部分」や「代金」に変わっても、買い戻せるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

物上代位物上代位ぶつじょうだいい担保の目的物が売却・賃貸・滅失・損傷したときに、債務者が受けるべき金銭などに対して権利を行使すること(民法304条1項)。払渡し又は引渡しの前に差押えが必要です。用語ページを見る →に似た発想と読める。 元の物が形を変えたら、変わった先を追う。

共有物の分割共有物の分割きょうゆうぶつのぶんかつ共有関係を解消して、各共有者の単独所有などに分けること。各共有者はいつでも請求でき、協議が調わないときは裁判所に請求できます(民法256条・258条)。用語ページを見る →で現物が割り当てられたなら、その部分。 競売で金に換わったなら、その代金。

「受け、若しくは受けるべき」——まだ受け取っていない段階も含む書きぶりじゃな。

ただし書——通知の重さ

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

通知しないでやった分割は、なかったことになるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

**「対抗することができない」**じゃ。無効とは書いておらぬ。

売主に知らせぬまま分割や競売を進めれば、売主は自分の買戻権がどこへ行ったか分からぬ。 それを防ぐ通知、と読める。

通知を怠れば、売主に対しては分割等がなかったものとして扱われる——そこまでの効き目を持たせておるのじゃ。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

不動産の共有者の一人が買戻しの特約を付してその持分を売却した後に分割又は競売があったときは、売主は買主が受け、若しくは受けるべき部分又は代金について買戻しをすることができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法584条本文がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

売主に通知をしないでした分割及び競売は、売主に対抗することができない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法584条ただし書がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

売主に通知をしないでした分割は、無効である。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法584条ただし書は「売主に対抗することができない」と定めており、分割自体を無効とはしていません。

一次情報を確認する