民法第560条・債権
民法第560条:権利移転の対抗要件に係る売主の義務
売主は、買主に対し、登記・登録その他売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負います。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
買った土地の登記って、買主が自分でやるものなの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
売主に義務がある。 民法560条じゃ。「備えさせる義務」——協力せよ、という書きぶりじゃな。
条文
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 主体 | 売主 |
| 相手 | 買主 |
| 内容 | 登記登記不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。用語ページを見る →、登録その他の売買の目的である権利の移転についての**対抗要件対抗要件当事者間で成立した権利関係を、第三者に対して『自分が権利者だ』と主張するために必要な要件(不動産における登記など)。用語ページを見る →を備えさせる** |
| 性質 | 義務を負う |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「備えさせる」って、微妙な言い回しだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく気づいた。 「備える」ではなく「備えさせる」——対抗要件を得るのは買主じゃ。
不動産の所有権移転登記は、売主と買主が共同で申請する。 売主が動かねば、買主はいつまでも登記を得られぬ——その協力を義務として書いたのが本条と読める。
対抗要件の中身は権利によって違う
| 権利 | 対抗要件 |
|---|---|
| 不動産不動産土地及びその定着物のこと(民法86条1項)。価値の高低ではなく、土地に定着しているかどうかで動産と区別されます。用語ページを見る →の物権 | 登記(民法177条) |
| 動産動産不動産以外の物のこと(民法86条2項)。条文が「すべて」としているため、有体物は不動産か動産のいずれかに必ず分類されます。用語ページを見る →の物権 | 引渡し(民法178条) |
| 債権譲渡債権譲渡債権をその同一性を保ったまま他人に移転させること。民法466条1項は「債権は、譲り渡すことができる」と定めています。用語ページを見る → | 通知又は承諾(民法467条) |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法560条は「登記、登録その他の」と書いて、種類を限っておらぬ。 売買の目的である権利に応じた対抗要件——そう読める広い書きぶりじゃ。
売買の効力として、権利を移すだけでなく、第三者に対抗できる状態まで整えさせる——そこまでが売主の義務なのじゃ。
資格別の演習
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。
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解答:◯
正しい記述です。民法560条がそのとおり定めています。
対抗要件を備えることは買主の利益のためであるから、売主はこれに協力する義務を負わない。
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解答:×
誤りです。民法560条は、売主が買主に対抗要件を備えさせる義務を負うと定めています。
民法560条の義務の対象となる対抗要件は、登記に限られない。
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解答:◯
正しい記述です。民法560条は「登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件」と定めています。