民法第520条の4・債権
民法第520条の4:指図証券の所持人の権利の推定
裏書の連続によって権利を証明する所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
証券を持っている人が本当の権利者か、どうやって確かめるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
裏書の連続を見る。 民法520条の4じゃ。紙の上だけで権利者が分かる——有価証券有価証券権利が証券に結びついており、証券によって権利を行使・移転する仕組みの証券。民法は指図証券・記名式所持人払証券・その他の記名証券・無記名証券の4種を第七節に置いています。用語ページを見る →の要じゃぞ。
条文
指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を証明するときは、その所持人は、証券上の権利を適法に有するものと推定する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 指図証券指図証券証券に記載された者又はその者が指図した者に弁済すべき有価証券。譲渡には裏書と交付が必要です(民法520条の2)。用語ページを見る →の所持人 |
| どうやって | 裏書裏書証券上の権利を譲渡するために証券にする記載のこと。指図証券の譲渡には裏書と交付が必要です(民法520条の2)。方式は手形法の規定が準用されます(民法520条の3)。用語ページを見る →の連続によりその権利を証明する |
| 効果 | 証券上の権利を適法に有するものと推定推定一応そうであるものとして扱い、争う側に反対の証明を求めること。「みなす」と違い、反証があれば覆ります。用語ページを見る →する |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「裏書の連続」って?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
最初の権利者からいまの所持人まで、裏書が途切れずにつながっておることじゃな。
AからBへ、BからCへ、CからDへ——そう連なっておれば、Dが持っておるのは筋が通る。途中でEが割り込んでおれば連続が切れるわけじゃ。
「推定する」の意味
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「みなす」じゃなくて「推定する」なんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
大事な違いじゃ。 推定推定一応そうであるものとして扱い、争う側に反対の証明を求めること。「みなす」と違い、反証があれば覆ります。用語ページを見る →は反証を許す。「みなす」なら覆せぬ。
裏書が連続しておっても、本当は権利者でないと証明されれば、推定は破れる——そう読める書きぶりじゃな。
とはいえ、証明の重荷が相手に移るのが大きい。所持人は「持っておる、裏書もつながっておる」と示せばよい——それだけで一応の権利者として扱われるのじゃ。
この条文が支えるもの
| 条文 | 内容 | この条文との関係 |
|---|---|---|
| 民法520条の4 | 権利の推定 | — |
| 民法520条の5 | 即時取得即時取得取引行為によって平穏・公然と動産の占有を始めた者が、善意無過失であれば即時にその動産の権利を取得すること(民法192条)。無権利者から買っても保護される制度です。用語ページを見る → | 「前条の規定によりその権利を証明するとき」が要件 |
| 民法520条の10 | 債務者の調査の権利等 | 所持人への弁済の効力を扱う |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法520条の5が、この条文を土台にしておるのじゃ。推定を受ける所持人は、証券を返す義務を負わぬ——そちらへ続くぞ。
資格別の演習
指図証券の所持人が裏書の連続によりその権利を証明するときは、その所持人は証券上の権利を適法に有するものと推定される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法520条の4がそのとおり定めています。
裏書の連続により権利を証明した指図証券の所持人は、証券上の権利を適法に有するものとみなされ、反証は許されない。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法520条の4は「推定する」と定めており、「みなす」とはしていません。