民法第514条・債権
民法第514条:債務者の交替による更改
債権者と新債務者の契約でき、更改前の債務者への通知時に効力が生じます。新債務者は求償権を取得しません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
債務者が入れ替わる更改って、免責的債務引受とどう違うの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よい問いじゃ。 条文の形はよく似ておる——民法514条と民法472条を並べて読むのが早いぞ。
1項:要件と効力発生
債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができる。この場合において、更改は、債権者が更改前の債務者に対してその契約をした旨を通知した時に、その効力を生ずる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 当事者 | 債権者と更改後に債務者となる者 |
| 効力発生 | 債権者が更改前の債務者に対してその契約をした旨を通知した時 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法472条2項とそっくり!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
文言までよく似ておるのう。平成29年改正で、免責的債務引受免責的債務引受引受人が債務者と同一の内容の債務を負担し、債務者が自己の債務を免れること(民法472条1項)。用語ページを見る →と足並みをそろえた書きぶりじゃ。
もとの債務者が抜けるという点で共通しておるからのう。通知の相手も同じ、効力発生時も同じ——覚えるときは一緒に覚えよ。
2項:求償権を取得しない
債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得しない。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
これも民法472条の3と同じだ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
見事に見抜いたのう。 理由も同じじゃ。
更改後の債務者が負っておるのは、自分の債務——新たに発生した債務じゃ(民法513条)。自分の借金を返して他人に求償権求償権他人のために出捐した者が、その負担すべき者に対して返還を求める権利のこと。物上保証人は、保証債務に関する規定に従い債務者に求償できます(民法351条)。用語ページを見る →を求める道理はない。
免責的債務引受では債務の同一性が保たれ、更改では新旧が入れ替わる。 理屈の道筋は違えど、着地は同じ——面白いのう。
更改と免責的債務引受を並べる
| 更改更改従前の債務に代えて新たな債務を発生させる契約。従前の債務は消滅します(民法513条)。連帯債務では全員のために債権が消滅します(民法438条)。用語ページを見る →(民法514条) | 免責的債務引受免責的債務引受引受人が債務者と同一の内容の債務を負担し、債務者が自己の債務を免れること(民法472条1項)。用語ページを見る →(民法472条) | |
|---|---|---|
| 債務の同一性 | 失われる(新債務が発生) | 保たれる(同一の内容の債務) |
| 債権者・新債務者の契約 | できる(1項) | できる(2項) |
| 効力発生 | 旧債務者への通知時 | 債務者への通知時 |
| 旧債務者・新債務者の契約 | 条文に定めなし | できる(3項。債権者の承諾が必要) |
| 求償権 | 取得しない(2項) | 取得しない(民法472条の3) |
| 担保の移転 | 民法518条 | 民法472条の4 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
更改には「債務者と新債務者の契約でもできる」って規定がないんだ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よくぞ気づいた。 民法472条3項にあたる規定が、民法514条にはない——条文を突き合わせてはじめて見える違いじゃな。
条文にないものを、あるかのように語ってはならぬ。 民法514条1項が定めるのは、債権者と更改後に債務者となる者との契約による方法じゃ。
資格別の演習
債務者の交替による更改は、債権者と更改後に債務者となる者との契約によってすることができ、債権者が更改前の債務者に対してその契約をした旨を通知した時に効力を生ずる。
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解答:◯
正しい記述です。民法514条1項がそのとおり定めています。
債務者の交替による更改後の債務者は、更改前の債務者に対して求償権を取得する。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法514条2項は「更改前の債務者に対して求償権を取得しない」と定めています。