民法第470条・債権
民法第470条:併存的債務引受の要件及び効果
引受人は債務者と連帯して同一内容の債務を負い、債権者と引受人、債務者と引受人のいずれの契約でもできます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
他人の借金を「私も一緒に返します」って引き受けることってできるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
できる。**併存的債務引受併存的債務引受引受人が債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担すること(民法470条1項)。元の債務者は債務を免れません。用語ページを見る →**じゃ。民法470条——平成29年改正で新設された条文でな、それまで条文がなかった制度が明文になったのじゃぞ。
1項:効果は連帯
併存的債務引受の引受人は、債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 引受人引受人債務引受によって債務者の債務と同一の内容の債務を負担する者のこと。用語ページを見る →は |
| どう | 債務者と連帯して |
| 何を | 債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「連帯して」——じゃあ連帯債務のルールが効くんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文がそう書いておる。 連帯債務連帯債務目的が可分な債務について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して負担する債務(民法436条)。債権者は一人に全部の履行を請求できます。用語ページを見る →の規定——民法436条以下——が働く場面じゃな。
そしてもとの債務者は債務を免れぬ。「併存的」の名のとおり、二人が並んで立つのじゃ。債権者にとっては、責任財産が増える——担保の働きをするわけじゃな。
2項:債権者と引受人の契約で
併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
債務者が知らなくてもいいの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は債務者の関与を求めておらぬ。 債務者は債務を免れぬのじゃからのう。不利益がないなら、口を出す必要もない——素直な理屈じゃ。
保証と似た形じゃが、保証は書面が必要(民法446条2項)、併存的債務引受にはその定めがない——そこは違うぞ。
3項:債務者と引受人の契約でも
併存的債務引受は、債務者と引受人となる者との契約によってもすることができる。この場合において、併存的債務引受は、債権者が引受人となる者に対して承諾をした時に、その効力を生ずる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 当事者 | 債務者と引受人となる者 |
| 効力発生時 | 債権者が引受人となる者に対して承諾をした時 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
こっちは債権者の承諾が要るんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
承諾の相手は「引受人となる者」——債務者ではない。細かいが、条文がそう書いておる。
債権者が知らぬ間に効力が生じては困るからのう。債権者に利益になる話とはいえ、押しつけはせぬ——そういう作りじゃ。
4項:第三者のためにする契約
前項の規定によってする併存的債務引受は、第三者のためにする契約に関する規定に従う。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
第三者のためにする契約——債権者が「第三者」なんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。 債務者と引受人が契約し、その利益を債権者が受ける——まさに第三者のためにする契約の形(民法537条以下)じゃな。
3項の「承諾」は、第三者のためにする契約でいう受益の意思表示にあたる——そう位置づけた条文と読める。制度どうしをつなぐ一文じゃ。
二つの結び方
| 2項 | 3項 | |
|---|---|---|
| 契約当事者 | 債権者 と 引受人 | 債務者 と 引受人 |
| 効力発生 | 契約時 | 債権者が引受人に承諾した時 |
| 準用 | — | 第三者のためにする契約の規定 |
資格別の演習
併存的債務引受の引受人は、債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する。
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解答:◯
正しい記述です。民法470条1項がそのとおり定めています。
併存的債務引受は、債権者と引受人となる者との契約によってすることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法470条2項がそのとおり定めています。
債務者と引受人となる者との契約による併存的債務引受は、その契約の成立と同時に効力を生ずる。
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解答:×
誤りです。民法470条3項後段は「債権者が引受人となる者に対して承諾をした時に、その効力を生ずる」と定めています。