民法第454条・債権
民法第454条:連帯保証の場合の特則
主たる債務者と連帯して債務を負担した保証人は、催告の抗弁も検索の抗弁も持ちません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
よく聞く「連帯保証人」って、ふつうの保証人と何が違うの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法454条じゃ。たった一文で、保証人の守りを2つとも取り上げる——おそろしく重い条文じゃぞ。
条文の内容
保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利を有しない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担した |
| 効果 | 前二条の権利を有しない |
| 失われる権利 | 条文 |
|---|---|
| 催告の抗弁催告の抗弁債権者から請求を受けた保証人が、まず主たる債務者に催告すべき旨を請求できる権利(民法452条)。用語ページを見る → | 民法452条 |
| 検索の抗弁検索の抗弁主たる債務者に弁済の資力があり執行が容易であることを証明して、まず主たる債務者の財産に執行するよう求める権利(民法453条)。用語ページを見る → | 民法453条 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「先に本人に言って」も「本人の財産に執行して」も言えないんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。連帯保証連帯保証保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担する保証。催告の抗弁と検索の抗弁を持ちません(民法454条)。用語ページを見る →人は、いきなり全額を請求される。
補充性補充性保証債務が主たる債務者が履行しないときにはじめて履行される、二次的な性質のこと。催告の抗弁・検索の抗弁に現れます(民法446条1項・452条・453条)。用語ページを見る →——保証債務の二次的な性質——が、連帯保証では失われるのじゃな。実質は連帯債務連帯債務目的が可分な債務について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して負担する債務(民法436条)。債権者は一人に全部の履行を請求できます。用語ページを見る →に近い。
付従性は残る
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
じゃあ連帯保証は、もう保証じゃないの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
いや、保証じゃ。454条が奪ったのは452条・453条の権利だけ。
付従性付従性ある権利が他の権利にくっついて動く性質のこと。地役権は要役地の所有権とともに移転し、要役地から分離して譲り渡すことができません(民法281条)。用語ページを見る →は残る。民法448条の減縮も、民法457条2項の抗弁も、そのまま働く。主たる債務がなければ連帯保証債務もない——ここは変わらぬのじゃ。
そして民法458条は、連帯債務の絶対的効力の規定を連帯保証人にも準用しておる。
継続的保証と有限責任
最高裁は、継続的保証契約に基づく連帯保証人への請求について、次のように判断しました。
いわゆる継続的保証契約に基づく連帯保証人に対する請求について、身元保証に関する法律五条の規定を類推適用して主債務額のうち一定限度の金額の支払を命じた本件前訴判決は、保証債務の額を減縮したものではなく、金額的な有限責任を定めた趣旨と解するのが相当である。 (最判昭和50年11月6日・集民第116号449頁)
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
要旨は「保証債務の額を減縮したものではなく、金額的な有限責任を定めた趣旨」と述べておる。判決が何を定めたのかの読み方を示した判断じゃな。
連帯保証は重い。じゃが限度が付されることもある——そういう場面を扱った事例じゃ。
通常の保証と連帯保証
| 通常の保証 | 連帯保証(民法454条) | |
|---|---|---|
| 催告の抗弁 | あり(民法452条) | なし |
| 検索の抗弁 | あり(民法453条) | なし |
| 付従性 | あり | あり |
| 分別の利益 | あり(民法456条・427条) | 条文に定めなし |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
実務で使われる保証の多くが連帯保証じゃ。「保証人になってくれ」と言われて署名する書面——たいていは連帯保証と心得ておくのが賢明じゃな。
資格別の演習
保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、催告の抗弁及び検索の抗弁を有しない。
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解答:◯
正しい記述です。民法454条がそのとおり定めています。
連帯保証人は、主たる債務が消滅しても保証債務を負い続ける。
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解答:×
誤りです。民法454条が奪うのは民法452条・453条の権利であり、付従性は失われません。
連帯保証人について生じた事由には、民法438条、439条1項、440条及び441条の規定が準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法458条がそのとおり定めています。