民法第434条・債権
民法第434条:連帯債権者の一人との間の相殺
債務者が連帯債権者の一人に対する債権で相殺すれば、その効力は他の債権者にも及びます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
債務者が連帯債権連帯債権目的が可分な債権について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して有する債権(民法432条)。各債権者が全部の履行を請求できます。用語ページを見る →者のひとりにお金を貸してたら、相殺相殺互いに同種の債務を負う者の一方の意思表示により、対当額で双方の債務を消滅させること(民法505条)。用語ページを見る →できる?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
できる。民法434条じゃ。しかも他の連帯債権者に対しても効力を生ずる——絶対的効力のひとつじゃぞ。
条文の内容
債務者が連帯債権者の一人に対して債権を有する場合において、その債務者が相殺を援用したときは、その相殺は、他の連帯債権者に対しても、その効力を生ずる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 債務者が連帯債権者の一人に対して債権を有する |
| 行為 | その債務者が相殺を援用した |
| 効果 | その相殺は、他の連帯債権者に対しても、その効力を生ずる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
相殺したのは一人との間なのに、全員に効くんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが要じゃ。相殺は弁済と同じはたらきをするからのう。
民法432条は「債務者は、全ての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる」とする。現に払えば全員に効くのじゃから、相殺で消しても全員に効く——筋が通っておるのう。
「相殺を援用したとき」
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は「その債務者が相殺を援用したとき」と書く。当然には効力を生じぬ——援用が要る、ということじゃな。
民法505条以下の相殺は、一方的な意思表示によって行う(民法506条1項)。434条はそれを前提に、その効果の及ぶ範囲だけを定めておるのじゃ。
連帯債務の民法439条と比べる
| 連帯債権(民法434条) | 連帯債務連帯債務目的が可分な債務について、法令の規定又は当事者の意思表示により数人が連帯して負担する債務(民法436条)。債権者は一人に全部の履行を請求できます。用語ページを見る →(民法439条) | |
|---|---|---|
| 誰が相殺する | 債務者が | 連帯債務者の一人が |
| 相手方の債権 | 連帯債権者の一人に対する債権 | 債権者に対する債権 |
| 効果 | 他の連帯債権者に効力を生ずる | 債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅する |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
こっちも鏡合わせだ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。相殺はどちらでも絶対的効力——連帯債権と連帯債務に共通する数少ない点じゃ。
ただし民法439条には2項がある。「前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる」——債務の側にだけある特別な規定じゃな。
資格別の演習
債務者が連帯債権者の一人に対して債権を有する場合において、その債務者が相殺を援用したときは、その相殺は他の連帯債権者に対してもその効力を生ずる。
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解答:◯
正しい記述です。民法434条がそのとおり定めています。
民法434条は、不可分債権についても準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法428条が準用から除いているのは民法433条及び435条であり、434条は準用されます。
債務者が連帯債権者の一人に対して債権を有するときは、相殺を援用しなくても当然に債権が消滅する。
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解答:×
誤りです。民法434条は「その債務者が相殺を援用したとき」としており、援用が必要です。