民法第423条の6・債権
民法第423条の6:被代位権利の行使に係る訴えと訴訟告知
代位訴訟を提起したときは、遅滞なく債務者に訴訟告知をしなければなりません。義務です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法423条の5で債務者も動けるなら、代位訴訟をしてることを知らせないとまずいよね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
みごとな流れの読みじゃ。まさにそれが民法423条の6——訴訟告知の義務じゃぞ。
条文の内容
債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 債権者 |
| いつ | 被代位権利被代位権利債権者代位権によって行使される、債務者に属する権利のこと(民法423条1項)。債務者の一身に専属する権利と差押えを禁じられた権利は除かれます。用語ページを見る →の行使に係る訴えを提起したとき、遅滞なく |
| 誰に | 債務者に対し |
| 何を | 訴訟告知をしなければならない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「しなければならない」——義務なんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そうじゃ。できるではない。平成29年改正で新設された規定で、債務者に知らせずに訴訟を進めることを許さぬという姿勢がはっきり出ておる。
民事訴訟法53条の訴訟告知は、本来する側の任意じゃ。それを民法が義務にした——ここが423条の6の値打ちじゃな。
「訴えを提起したとき」
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文の場面は訴えを提起したときに限られておる。訴訟によらず代位行使する場合には、この義務は書かれておらぬ。
判決の効力が債務者に及びうる場面だからこそ告知を求める——そう読めような。
詐害行為取消権にも同じ義務
民法424条の7第2項は「債権者は、詐害行為取消請求に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない」と定めます。
| 債権者代位権債権者代位権債権者が自己の債権を保全するため必要があるときに、債務者に属する権利を代わりに行使できる制度(民法423条1項)。用語ページを見る → | 詐害行為取消権詐害行為取消権債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを、債権者が裁判所に請求できる制度(民法424条1項)。用語ページを見る → | |
|---|---|---|
| 訴訟告知 | 民法423条の6 | 民法424条の7第2項 |
| 文言 | 遅滞なく、債務者に対し、訴訟告知をしなければならない | ほぼ同じ |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
ここでも対になってる!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。債務者の権利や財産に関わる訴訟を、本人抜きで進めさせぬ——2つの制度に共通する考え方じゃな。
詐害行為取消権詐害行為取消権債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを、債権者が裁判所に請求できる制度(民法424条1項)。用語ページを見る →のほうは、債務者が被告にならぬ(民法424条の7第1項)。だからこそ告知が要る、という筋も見えてくるのう。
債権者代位権の7か条を振り返る
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法423条 | 要件(保全の必要・除かれる権利・期限・強制執行) |
| 民法423条の2 | 代位行使の範囲 |
| 民法423条の3 | 自己への支払・引渡し |
| 民法423条の4 | 相手方の抗弁 |
| 民法423条の5 | 債務者の処分権限が残る |
| 民法423条の6 | 訴訟告知 |
| 民法423条の7 | 登記・登録請求権を保全するための代位 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
要件・範囲・受領・抗弁・権限・手続——制度をひととおり書き切っておる。あと一条、423条の7を残すのみじゃ。
資格別の演習
債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し訴訟告知をしなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法423条の6がそのとおり定めています。
債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、債務者に対し訴訟告知をすることができる。
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解答:×
誤りです。民法423条の6は「訴訟告知をしなければならない」と義務として定めています。
詐害行為取消請求に係る訴えを提起した債権者も、遅滞なく債務者に対し訴訟告知をしなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法424条の7第2項がそのとおり定めています。