民法第423条の2・債権
民法第423条の2:代位行使の範囲
被代位権利の目的が可分なら、自己の債権の額の限度でのみ行使できます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
100万円貸してる相手が、1000万円の債権を持ってたら——1000万円ぜんぶ代位行使できるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
できぬ。民法423条の2じゃ。自己の債権の額の限度においてのみ——平成29年改正で条文になった制限じゃぞ。
条文の内容
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、被代位権利を行使することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 被代位権利被代位権利債権者代位権によって行使される、債務者に属する権利のこと(民法423条1項)。債務者の一身に専属する権利と差押えを禁じられた権利は除かれます。用語ページを見る →の目的が可分であるとき |
| 範囲 | 自己の債権の額の限度においてのみ |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「可分であるとき」に限ってるんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが要じゃ。分けられるものなら、必要な分だけ。
分けられぬもの——たとえば一個の物の引渡しや登記手続——なら、切り分けようがない。条文は無理を求めておらぬというわけじゃな。
なぜ限度を置くのか
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
債権者代位権債権者代位権債権者が自己の債権を保全するため必要があるときに、債務者に属する権利を代わりに行使できる制度(民法423条1項)。用語ページを見る →は、他人の権利を代わりに使う制度じゃ。必要な範囲を超えて債務者の財産に手を突っ込むことは許されぬ。
民法423条1項も「自己の債権を保全するため必要があるとき」と書いておった。必要性という考え方が、423条の2で額の限度として具体化されておるのじゃな。
詐害行為取消権にも同じ規定
民法424条の8第1項は「債権者は、詐害行為取消請求をする場合において、債務者がした行為の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、その行為の取消しを請求することができる」と定めます。
| 債権者代位権 | 詐害行為取消権詐害行為取消権債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを、債権者が裁判所に請求できる制度(民法424条1項)。用語ページを見る → | |
|---|---|---|
| 範囲の制限 | 民法423条の2 | 民法424条の8第1項 |
| 文言 | 目的が可分なら自己の債権の額の限度 | ほぼ同じ |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
2つの制度で、同じルールを置いてるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よう気づいたのう。債権者代位権と詐害行為取消権は、平成29年改正で対になるように整えられた。
- 範囲の制限——423条の2 / 424条の8
- 自己への支払・引渡し——423条の3 / 424条の9
- 訴訟告知——423条の6 / 424条の7第2項
並べて覚えると、両方が同時に頭に入るぞ。
資格別の演習
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ被代位権利を行使することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法423条の2がそのとおり定めています。
債権者は、被代位権利の目的が可分であっても、被代位権利の全部を行使することができる。
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解答:×
誤りです。民法423条の2は「自己の債権の額の限度においてのみ」行使できるとしています。
詐害行為取消請求についても、債務者がした行為の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ取消しを請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法424条の8第1項がそのとおり定めています。