民法第398条の18・物権
民法第398条の18:累積根抵当
共同根抵当の登記がないときは、各不動産の代価について各極度額まで優先権を行使できます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法398条の16の登記をしなかったら、複数の根抵当権根抵当権一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権(民法398条の2)。継続的な取引から生じる債権をまとめて担保できます。用語ページを見る →はどうなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこを受け止めるのが民法398条の18じゃ。各不動産で各極度額極度額根抵当権が担保する限度額のこと。根抵当権者は、確定した元本・利息・損害賠償の全部について、この額を限度に権利を行使できます(民法398条の3第1項)。用語ページを見る →まで——これが累積根抵当累積根抵当共同根抵当の登記をしないまま数個の不動産に根抵当権を有する場合のこと。各不動産の代価について各極度額まで優先権を行使できます(民法398条の18)。用語ページを見る →じゃぞ。
条文の内容
数個の不動産につき根抵当権を有する者は、第三百九十八条の十六の場合を除き、各不動産の代価について、各極度額に至るまで優先権を行使することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 数個の不動産につき根抵当権を有する者 |
| 除かれる場合 | 民法398条の16の場合(=共同根抵当共同根抵当数個の不動産について、設定と同時に同一債権の担保である旨の登記をした根抵当権(民法398条の16)。この登記がある場合に限り、共同抵当の規定が適用されます。用語ページを見る →の登記あり) |
| 効果 | 各不動産の代価について、各極度額に至るまで優先権を行使できる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
それぞれの不動産で、それぞれの極度額まで!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおり。極度額1000万円の根抵当権を3つの不動産に持っておるなら、それぞれから1000万円まで取れる、という書きぶりじゃ。
もっとも、担保する債権がそれ以上ないなら、取れる額は債権額どまりじゃ。上限が積み上がるだけであって、債権が増えるわけではないのう。
共同抵当の按分と比べる
| 民法392条1項(共同抵当共同抵当同一の債権の担保として数個の不動産に抵当権が設定されること。同時配当では各不動産の価額に応じて債権の負担を按分します(民法392条1項)。用語ページを見る →) | 民法398条の18(累積根抵当) | |
|---|---|---|
| 考え方 | ひとつの債権を各不動産に按分 | 各不動産が独立 |
| 後順位者の代位 | あり(民法392条2項後段) | 条文に定めなし |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
独立してるから、代位の話も出てこないんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そういう筋になるのう。398条の16が民法392条・393条の適用を共同根抵当の登記がある場合に限ったのじゃから、累積根抵当ではその2か条が働かぬ。398条の18は、その裏返しを正面から書いた条文じゃな。
「第398条の16の場合を除き」
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文の中ほどに置かれたこの言葉が、2つの制度を排他にしておる。
共同根抵当か、累積根抵当か。設定と同時の登記の有無で、どちらかに決まる。中間はないということじゃ。
資格別の演習
数個の不動産につき根抵当権を有する者は、民法398条の16の場合を除き、各不動産の代価について、各極度額に至るまで優先権を行使することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法398条の18がそのとおり定めています。
共同根抵当の登記がされている場合であっても、根抵当権者は各不動産の代価について各極度額に至るまで優先権を行使することができる。
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解答:×
誤りです。民法398条の18は「民法398条の16の場合を除き」としており、共同根抵当の登記がある場合には民法392条・393条が適用されます。
累積根抵当においては、民法392条2項後段による次順位抵当権者の代位の規定は適用されない。
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解答:◯
正しい記述です。民法398条の16は民法392条・393条の適用を共同根抵当の登記がある場合に限っています。