民法第398条の17・物権
民法第398条の17:共同根抵当の変更等
すべての不動産について登記しなければ効力が生じません。元本は1個の不動産の事由でも確定します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
共同根抵当共同根抵当数個の不動産について、設定と同時に同一債権の担保である旨の登記をした根抵当権(民法398条の16)。この登記がある場合に限り、共同抵当の規定が適用されます。用語ページを見る →にしたら、あとの手続はどうなるんだろう。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法398条の17じゃ。すべての不動産について登記せねば効力が生じぬ、そして1個の事由で全部が確定する。共同根抵当は運命を共にするのじゃな。
1項:すべての不動産について登記
前条の登記がされている根抵当権の担保すべき債権の範囲、債務者若しくは極度額の変更又はその譲渡若しくは一部譲渡は、その根抵当権が設定されているすべての不動産について登記をしなければ、その効力を生じない。
| 対象となる行為 | 根拠条文 |
|---|---|
| 担保すべき債権の範囲・債務者の変更 | 民法398条の4 |
| **極度額極度額根抵当権が担保する限度額のこと。根抵当権者は、確定した元本・利息・損害賠償の全部について、この額を限度に権利を行使できます(民法398条の3第1項)。用語ページを見る →**の変更 | 民法398条の5 |
| 譲渡(分割譲渡を含む) | 民法398条の12 |
| 一部譲渡 | 民法398条の13 |
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 要件 | その根抵当権が設定されているすべての不動産について登記 |
| 怠ったとき | その効力を生じない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「効力を生じない」! すごく強い書き方だ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そうじゃ。民法398条の4第3項は「変更をしなかったものとみなす」じゃった。398条の17第1項は端的に効力を否定しておる。
共同根抵当は数個の不動産がひとつの担保として動く。一部の不動産だけ中身が違うという状態を許せば、制度が壊れてしまうのう。
2項:1個の不動産の事由で全部確定
前条の登記がされている根抵当権の担保すべき元本は、一個の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた場合においても、確定する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 一個の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた |
| 効果 | 担保すべき元本は、確定する |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
ひとつでも確定事由が起きたら、全部いっしょに確定するんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
運命共同体じゃな。元本の確定元本の確定根抵当権が担保する元本債権が特定されること。確定前は債権の範囲や債務者を変更できますが、確定後はできなくなります(民法398条の4・398条の19以下)。用語ページを見る →の時期が不動産ごとにばらばらでは、「同一の債権の担保」とはいえなくなる。
累積根抵当累積根抵当共同根抵当の登記をしないまま数個の不動産に根抵当権を有する場合のこと。各不動産の代価について各極度額まで優先権を行使できます(民法398条の18)。用語ページを見る →ならこうはならぬ。共同根抵当の登記をするということは、この拘束も引き受けるということじゃ。
共同根抵当の3か条
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法398条の16 | 登記をした場合に限り民法392条・393条を適用 |
| 民法398条の17第1項 | 変更・譲渡はすべての不動産で登記しなければ効力なし |
| 民法398条の17第2項 | 1個の事由で全部が確定 |
| 民法398条の21第2項 | 極度額の減額請求は1個の不動産についてすれば足りる |
| 民法398条の22第2項 | 1個の不動産について消滅請求があれば消滅する |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
一体として扱うという筋が、第四節の随所に現れておるのう。398条の17は、その中心にある条文じゃ。
資格別の演習
民法398条の16の登記がされている根抵当権の担保すべき債権の範囲、債務者若しくは極度額の変更又はその譲渡若しくは一部譲渡は、その根抵当権が設定されているすべての不動産について登記をしなければ、その効力を生じない。
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解答:◯
正しい記述です。民法398条の17第1項がそのとおり定めています。
民法398条の16の登記がされている根抵当権の担保すべき元本は、一個の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた場合においても確定する。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法398条の17第2項がそのとおり定めています。
共同根抵当の極度額を変更する場合、そのうち一個の不動産について登記をすれば効力が生じる。
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解答:×
誤りです。民法398条の17第1項は「すべての不動産について登記をしなければ、その効力を生じない」としています。一個の不動産についてすれば足りるのは、民法398条の21第2項の極度額の減額請求です。