民法第398条の16・物権

民法第398条の16:共同根抵当

設定と同時に共同根抵当の登記をした場合に限り、共同抵当の規定が適用されます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

ひとつの取引のために、土地と建物の両方に根抵当権根抵当権ねていとうけん一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権(民法398条の2)。継続的な取引から生じる債権をまとめて担保できます。用語ページを見る →を設定したら、民法392条の共同抵当共同抵当きょうどうていとう同一の債権の担保として数個の不動産に抵当権が設定されること。同時配当では各不動産の価額に応じて債権の負担を按分します(民法392条1項)。用語ページを見る →になるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが民法398条の16じゃ。登記をした場合に限り——条件が付いておる。何もせねば共同抵当にはならぬ、というのがこの条文の要じゃぞ。

条文の内容

第三百九十二条及び第三百九十三条の規定は、根抵当権については、その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り、適用する。

要素 条文の言葉
適用される規定 民法392条(代価の配当)・民法393条(代位の付記登記)
条件 その設定と同時に、同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「設定と同時に」! 後から登記してもダメなんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文の言葉はそのとおりじゃ。設定と同時——タイミングまで指定しておる。

そして「限り」という強い言葉じゃ。この登記がなければ、392条も393条も働かぬ。では何が働くのか——それが民法398条の18の累積根抵当累積根抵当るいせきねていとう共同根抵当の登記をしないまま数個の不動産に根抵当権を有する場合のこと。各不動産の代価について各極度額まで優先権を行使できます(民法398条の18)。用語ページを見る →じゃ。

共同根抵当と累積根抵当

共同根抵当共同根抵当きょうどうねていとう数個の不動産について、設定と同時に同一債権の担保である旨の登記をした根抵当権(民法398条の16)。この登記がある場合に限り、共同抵当の規定が適用されます。用語ページを見る →(398条の16) 累積根抵当累積根抵当るいせきねていとう共同根抵当の登記をしないまま数個の不動産に根抵当権を有する場合のこと。各不動産の代価について各極度額まで優先権を行使できます(民法398条の18)。用語ページを見る →(398条の18)
登記 設定と同時にあり なし
民法392条・393条 適用あり 適用なし
優先権 按分・代位の規律に服する 各不動産の代価について各極度額極度額きょくどがく根抵当権が担保する限度額のこと。根抵当権者は、確定した元本・利息・損害賠償の全部について、この額を限度に権利を行使できます(民法398条の3第1項)。用語ページを見る →まで

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

累積のほうが根抵当権者に有利そう……?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

一見そう見えるのう。各不動産で極度額まで取れるのじゃからな。

じゃが極度額が動くわけではない。そして共同根抵当には民法398条の17第2項という別の性質もある。どちらが有利かは場面次第じゃ。条文は選べるようにしてあるだけじゃな。

普通抵当権との違い

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

普通の抵当権なら、同じ債権のために数個の不動産に抵当権を設定すれば、それだけで民法392条が働く。登記に「共同抵当である」と記す必要はない。

ところが根抵当権では、登記をしなければ共同にならぬ。担保する債権が定まっておらぬぶん、「同一の債権の担保」であることを外から見えるようにせよ——そう求めておると読めような。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

民法392条及び393条の規定は、根抵当権については、その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り適用される。

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解答:◯

正しい記述です。民法398条の16がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

同一の債権の担保として数個の不動産に根抵当権を設定した場合には、登記の有無にかかわらず民法392条が適用される。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法398条の16は、設定と同時に共同根抵当である旨の登記をした場合に「限り」適用するとしています。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法398条の16の登記がない場合、数個の不動産につき根抵当権を有する者は、各不動産の代価について各極度額に至るまで優先権を行使することができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法398条の18がそのとおり定めています。

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