民法第326条・物権
民法第326条:不動産保存の先取特権
不動産を保存するために使った費用に、その不動産から優先弁済を受けられます。登記をすれば抵当権にも先立ちます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
不動産不動産土地及びその定着物のこと(民法86条1項)。価値の高低ではなく、土地に定着しているかどうかで動産と区別されます。用語ページを見る →の先取特権先取特権法律の規定に従い、債務者の財産から他の債権者に先立って弁済を受ける権利(民法303条)。当事者の契約ではなく法律によって当然に生じる担保物権です。用語ページを見る →の第1順位が「保存」。動産のときも保存は上のほうだったね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よう覚えておったのう。民法326条じゃ。保存する者を厚く守る——民法307条・320条から一貫しておる考え方じゃ。
条文の内容
不動産の保存の先取特権は、不動産の保存のために要した費用又は不動産に関する権利の保存、承認若しくは実行のために要した費用に関し、その不動産について存在する。
| # | 被担保債権 |
|---|---|
| ① | 不動産の保存のために要した費用 |
| ② | 不動産に関する権利の保存・承認・実行のために要した費用 |
目的物は「その不動産」です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法320条(動産の保存)とそっくりだ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
並べてみよ。
- 民法320条……動産の保存のために要した費用又は動産に関する権利の保存・承認・実行のために要した費用
- 民法326条……不動産の保存のために要した費用又は不動産に関する権利の保存・承認・実行のために要した費用
「動産」が「不動産」に置き換わっただけじゃ。民法が同じ考え方を2つの場面で使い回しておるのがよく分かるのう。
登記が要る
民法337条は、次のように定めます。
不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| いつ | 保存行為が完了した後直ちに |
| 何を | 登記 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「直ちに」! ずいぶん急がされるね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
登記登記不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。用語ページを見る →があってこそ、不動産の権利は外から見える。法律が黙って与えた担保を、公示によって見えるようにせよ——337条の求めるところじゃな。
そのかわり、民法339条が報いておる。登記をした不動産保存・不動産工事の先取特権は、抵当権抵当権目的物の占有を移さずに設定できる担保物権(民法369条以下)。先取特権の効力については、その性質に反しない限り抵当権の規定が準用されます(民法341条)。用語ページを見る →に先立って行使できる。
資格別の演習
不動産の保存の先取特権は、不動産の保存のために要した費用に関し、その不動産について存在する。
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解答:◯
正しい記述です。民法326条がそのとおり定めています。
不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法337条がそのとおり定めています。
民法337条の規定に従って登記をした不動産保存の先取特権は、抵当権に先立って行使することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法339条がそのとおり定めています。不動産工事の先取特権(民法338条の登記をしたもの)も同様です。