民法第323条・物権

民法第323条:農業労務の先取特権

最後の1年間の賃金について、その労務によって生じた果実から優先弁済を受けられます。果実については第1順位です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

田畑で働いた人の賃金は?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法323条じゃ。最後の1年間の賃金について、その労務によって生じた果実果実かじつ物から生じる収益のこと。作物などの天然果実と、賃料などの法定果実があります(民法88条)。善意の占有者はこれを取得できます(民法189条1項)。用語ページを見る →から優先弁済を受けられる。しかも果実については第1順位じゃぞ。

条文の内容

農業の労務の先取特権は、その労務に従事する者の最後の一年間の賃金に関し、その労務によって生じた果実について存在する。

要素 条文の言葉
被担保債権 その労務に従事する者の最後の1年間の賃金
目的物 その労務によって生じた果実

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「最後の1年間」。期間の限定があるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そうじゃ。次の民法324条の工業の労務は3か月——期間が違うゆえ、混ぜぬようにな。

なぜ差があるか。条文は理由を書いておらぬ。じゃが農業は収穫が年に一度という営みじゃからのう。1年を単位に考えるのが自然、とは読めような。

果実については第1順位

民法330条3項は、次のように定めます。

果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。

順位 誰
1 農業の労務に従事する者
2 種苗又は肥料の供給者
3 土地の賃貸人

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

民法330条1項では第3順位だったのに、果実については第1順位!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが330条3項の意味じゃ。実りを生んだ最大の功労者は、汗を流した者——そういう並べ替えと読める。

一般の先取特権一般の先取特権いっぱんのさきどりとっけん債務者の総財産について成立する先取特権(民法306条)。共益の費用・雇用関係・子の監護の費用・葬式の費用・日用品の供給の5つの原因によって生じます。用語ページを見る →の民法308条(雇用関係)が第2順位であったことも思い出すとよい。民法は、働いた者の賃金を繰り返し手厚く扱っておるのじゃ。

労務の先取特権を並べて

条文 労務 期間 目的物
民法308条 雇用関係(一般) 限定なし 債務者の総財産
民法323条 農業の労務 最後の1年間 その労務によって生じた果実
民法324条 工業の労務 最後の3か月間 その労務によって生じた製作物

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

3つ並べると、期間も目的物も違うのがよく分かろう。表で覚えるのが早道じゃ。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

農業の労務の先取特権は、その労務に従事する者の最後の1年間の賃金に関し、その労務によって生じた果実について存在する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法323条がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

果実に関する先取特権の順位について、第1順位は農業の労務に従事する者に属する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法330条3項がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

農業の労務の先取特権は、最後の3か月間の賃金について存在する。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法323条は「最後の一年間の賃金」としています。最後の3か月間とされているのは、工業の労務の先取特権(民法324条)です。

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