民法第272条・物権

民法第272条:永小作権の譲渡又は土地の賃貸

永小作人は、権利を譲り渡すことも土地を賃貸することもできます。ただし設定行為で禁じられていればできません。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

永小作権永小作権えいこさくけん小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利(民法270条)。存続期間は20年以上50年以下とされます(民法278条1項)。用語ページを見る →を、他の人に譲ってもいいの? 土地の持ち主に断らなくて平気?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法272条の本文は、できると定めておる。承諾を要件としておらぬ——ここが賃借権との大きな違いじゃ。

条文の内容

永小作人は、その権利を他人に譲り渡し、又はその権利の存続期間内において耕作若しくは牧畜のため土地を賃貸することができる。ただし、設定行為で禁じたときは、この限りでない。

内容
原則① その権利を他人に譲り渡すことができる
原則② 権利の存続期間内において、耕作若しくは牧畜のため土地を賃貸できる
ただし書 設定行為で禁じたときは、この限りでない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

賃貸するときは「耕作若しくは牧畜のため」に限られるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文がそう絞っておる。永小作権そのものが耕作・牧畜のための権利(民法270条)じゃからのう。自分にない使い方を、他人にさせることはできぬ。期間も「存続期間内において」と限られておる。

賃借権との違い

永小作権(民法272条) 賃借権(民法612条)
譲渡・転貸 できる(設定行為で禁じられていなければ) 賃貸人の承諾が必要

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法612条1項は、賃借人が賃貸人の承諾なく賃借権を譲り渡したり転貸したりできぬと定めておる。原則と例外が逆じゃな。

なぜか。永小作権は物権物権ぶっけん物を直接に支配する権利のこと。特定の人に対して請求する債権と違い、誰に対しても主張できるのが特徴です。民法第二編が定めます。用語ページを見る →じゃ。物を直接に支配する権利であって、誰が持っておるかは土地の所有者にとって重大ではない、という発想と読める。一方、賃借権は特定の人と人との関係じゃからのう。

ただし書の意味

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

でも「設定行為で禁じたとき」は、やっぱりできないんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおり。当事者が最初に決めておけば、譲渡も賃貸も封じられる。民法272条は任意規定任意規定にんいきてい当事者が異なる合意をすればそちらが優先する規定。民法91条にいう「公の秩序に関しない規定」がこれにあたります。用語ページを見る →である、と読めるのう。民法175条の物権法定主義物権法定主義ぶっけんほうていしゅぎ物権は法律に定めるもののほか創設することができない、という原則(民法175条)。当事者が合意しても、新しい種類の物権を勝手に作ることはできません。用語ページを見る →は物権の種類を法律で決める話じゃったが、内容の細部は当事者に委ねられる部分もあるわけじゃ。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

永小作人は、設定行為で禁じられていない限り、その権利を他人に譲り渡すことができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法272条本文がそのとおり定めています。土地の所有者の承諾は要件とされていません。

司法書士正誤問題AI生成類題

永小作人は、その権利の存続期間内であれば、目的を問わず土地を賃貸することができる。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法272条本文は「耕作若しくは牧畜のため」と目的を限定しています。

司法試験正誤問題AI生成類題

設定行為で永小作権の譲渡を禁じたときは、永小作人はその権利を他人に譲り渡すことができない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法272条ただし書が「設定行為で禁じたときは、この限りでない」と定めています。

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