民法第254条・物権
民法第254条:共有物についての債権
共有者どうしの債権は、持分を買った人にも請求できます。持分を売って債務から逃げることを許さない条文です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
修繕費を立て替えたまま、相手が持分持分共有者が共有物に対して有する権利の割合のこと。各共有者の持分は相等しいものと推定されます(民法250条)。用語ページを見る →を売って出ていっちゃったら? お金は取り戻せないの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そうはさせぬ。民法254条が買った者にも請求できると定めておる。短い条文じゃが、効き目は大きいぞ。
条文の内容
共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権 |
| 相手 | その特定承継人特定承継人売買や贈与のように、個々の権利を個別に受け継いだ人のこと。占有回収の訴えは、原則としてこの特定承継人に対しては提起できません(民法200条2項)。用語ページを見る → |
| 効果 | 行使することができる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
債権なのに、当事者以外にも請求できるんだ。ふつうは無理だよね?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
鋭いのう。債権は特定の相手にしか主張できぬ——それが原則じゃ。民法175条で見た物権物権物を直接に支配する権利のこと。特定の人に対して請求する債権と違い、誰に対しても主張できるのが特徴です。民法第二編が定めます。用語ページを見る →との違いの話じゃな。
ところが254条は、その原則を破っておる。理由は察しがつこう。持分を売れば負担から逃げられるとなれば、民法253条1項の負担のきまりが骨抜きになる。だから条文は、債権を持分に「くっついて回るもの」にしたのじゃ。
「共有物について」の限定
条文は「共有物について」有する債権に限っています。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
共有者どうしであっても、共有物と関わりのない貸し借りまで承継人に行けるわけではない、と読める。条文の限定は、必ず意味を持って置かれておる。
民法253条とのつながり
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法253条1項 | 各共有者は持分に応じて管理の費用等を負担する |
| 民法253条2項 | 1年以内に履行しないとき、償金を払って持分を取得できる |
| 民法254条 | その債権は特定承継人に対しても行使できる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
253条と254条で、逃げ道を両側からふさいでるんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
うまい言い方じゃ。払わぬなら持分を取り上げる(253条2項)、売っても追いかける(254条)。共有という関係を成り立たせるための備えじゃな。
資格別の演習
共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法254条がそのとおり定めています。
民法254条により特定承継人に対して行使できるのは、共有者間のすべての債権である。
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解答:×
誤りです。条文は「共有物について他の共有者に対して有する債権」と限定しています。
共有者が管理費用の支払義務を免れる目的で持分を第三者に譲渡しても、他の共有者はその第三者に対して共有物についての債権を行使することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法254条により、共有物についての債権は特定承継人に対しても行使できます。