民法第219条・物権
民法第219条:水流の変更
川の両岸が誰のものかで、水路を変えられるかどうかが決まります。片岸なら変更禁止、両岸なら変更可——ただし自然の水路に戻すこと。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
うちの土地を流れている小川の向きを変えたいの。自分の土地なんだから、いいよね?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
それは対岸が誰のものかによる。民法219条が、そこで場合分けをしておるのじゃよ。
1項:対岸が他人のものなら変更できない
溝、堀その他の水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路又は幅員を変更してはならない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 溝・堀その他の水流地の所有者 |
| 条件 | 対岸の土地が他人の所有に属するとき |
| 効果 | その水路又は幅員を変更してはならない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「水路又は幅員」……流れる道すじも、川幅も、どっちもダメなんだ。
2項:両岸が自分のものなら変更できる
両岸の土地が水流地の所有者に属するときは、その所有者は、水路及び幅員を変更することができる。ただし、水流が隣地と交わる地点において、自然の水路に戻さなければならない。
| 内容 | |
|---|---|
| 原則 | 両岸が自分のものなら、水路及び幅員を変更できる |
| ただし書 | 水流が隣地と交わる地点において、自然の水路に戻す |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
自分の敷地のなかでは好きにしていいけど、出口では元どおりにするんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。下流の隣人に影響を及ぼしてはならぬ、というのがただし書の趣旨と読める。自分の土地のなかで完結するかぎりは自由、というのは、相隣関係相隣関係隣り合う土地の所有者どうしの利害を調整する民法209条〜238条のルール。所有権を互いに少しずつ制限し、また少しずつ広げます。用語ページを見る →を貫く考え方じゃな。
3項:慣習が優先する
前二項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ここでも慣習慣習その社会や取引で繰り返し行われてきたやり方のこと。任意規定と異なる慣習は、当事者がそれによる意思を有していると認められるときに従われます(民法92条)。用語ページを見る →じゃ。しかも民法217条と違うて、**「前二項の規定と異なる慣習」**とある。費用の負担に限らず、1項・2項の内容そのものが慣習に譲る形じゃな。条文ごとに、譲る範囲が違うのじゃ。
資格別の演習
溝、堀その他の水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路又は幅員を変更してはならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法219条1項がそのとおり定めています。
両岸の土地が水流地の所有者に属するときは、その所有者は水路及び幅員を自由に変更することができ、下流において自然の水路に戻す必要はない。
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解答:×
誤りです。民法219条2項ただし書は「水流が隣地と交わる地点において、自然の水路に戻さなければならない」と定めています。
民法219条1項及び2項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。
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解答:◯
正しい記述です。民法219条3項がそのとおり定めています。