刑法第235条の2・窃盗及び強盗の罪

刑法第235条の2:不動産侵奪

他人の不動産を侵奪する罪です。窃盗罪と同じ10年以下の拘禁刑ですが、罰金が選択刑に含まれていない点が異なります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

土地や建物を「盗む」って、どういうこと?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

持ち去ることはできぬからのう。条文は「窃取」ではなく「侵奪」という別の語を使っておる。動かせない物に合わせて言葉を変えたわけじゃ。

条文の内容

他人の不動産を侵奪した者は、十年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
客体 他人の不動産
行為 侵奪した
刑 10年以下の拘禁刑

235条との対比

項目 刑法235条 刑法235条の2
客体 他人の財物 他人の不動産
行為 窃取 侵奪
刑 10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 10年以下の拘禁刑(罰金なし)

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

罰金が選べないんだ。窃盗より重いってこと?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

上限は同じ10年じゃ。じゃが罰金で済ませる道がない——その分だけ枠が狭い。条文の選択刑は、それ自体が評価を表しておると言うたであろう。

130条との違い

他人の不動産に関わる罪として、住居侵入罪(刑法130条)があります。

条文 行為 刑
刑法130条 正当な理由なく侵入(または不退去) 3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金
刑法235条の2 侵奪 10年以下の拘禁刑

「侵入」と「侵奪」は別の語です。235条の2は財産犯の章に置かれ、130条は住居を侵す罪の章に置かれています。

242条・244条・245条の適用

不動産侵奪不動産侵奪ふどうさんしんだつ他人の不動産を侵奪すること(刑法235条の2)。10年以下の拘禁刑で、窃盗罪と違って罰金は選択刑に含まれていません。用語ページを見る →罪も「この章の罪」ですから、242条(他人の占有等に係る自己の財物他人の占有等に係る自己の財物たにんのせんゆうとうにかかるじこのざいぶつ自己の財物であっても、他人が占有し、または公務所の命令により他人が看守するものであるときは、窃盗及び強盗の罪については他人の財物とみなされます(刑法242条)。251条・255条により詐欺・恐喝の罪にも準用されます。用語ページを見る →)・245条(電気)の適用を受けます。244条1項も、条文が「第235条の2の罪」を明示的に挙げています。

未遂

第243条は「第235条から第236条まで」と定めており、235条の2も含まれます。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

不動産侵奪罪の法定刑には、罰金が選択刑として含まれている。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。刑法235条の2は「10年以下の拘禁刑」のみを定めています。罰金を含むのは235条です。

司法試験正誤問題AI生成類題

配偶者との間で不動産侵奪罪を犯した者は、刑法244条1項によりその刑を免除される。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。同項は「第235条の罪、第235条の2の罪又はこれらの罪の未遂罪」を対象としています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の236条は、暴行・脅迫を使って奪う場合じゃ。刑が一気に跳ね上がるぞ。

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