刑法第212条・堕胎の罪

刑法第212条:堕胎

妊娠中の女子自身による堕胎を処罰します。第二十九章の出発点として、以降の条文が誰の行為を対象とするかを確かめます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

この章は、誰がやったかで条文が分かれてるんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおりじゃ。本人か、他人か。同意があるか、ないか。そして身分があるか——この3つの軸で、5つの条文が組まれておる。212条はその出発点じゃな。

条文の内容

妊娠中の女子が薬物を用い、又はその他の方法により、堕胎したときは、一年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
主体 妊娠中の女子
方法 薬物を用い、又はその他の方法により
行為 堕胎した
刑 1年以下の拘禁刑

条文は「薬物」を例示し、「その他の方法」で受け皿を広げています。

第二十九章の見取り図

条文 主体 同意 刑
212条 妊娠中の女子自身 — 1年以下の拘禁刑
213条 他人 あり 2年以下の拘禁刑(致死傷は3月以上5年以下)
214条 医師・助産師・薬剤師・医薬品販売業者 あり 3月以上5年以下の拘禁刑(致死傷は6月以上7年以下)
215条 他人 なし 6月以上7年以下の拘禁刑(未遂も処罰)
216条 他人 なし+死傷 傷害の罪と比較して重い刑

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

同意がないと一気に重くなるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

213条が2年以下、215条が6月以上7年以下——上限で3倍以上の差じゃ。本人の意思があるかどうかが、この章を貫く軸なのじゃな。

214条——身分による加重

同じ同意ある堕胎でも、医師等が行えば213条ではなく214条です。業務上堕胎業務上堕胎ぎょうむじょうだたい医師、助産師、薬剤師または医薬品販売業者が女子の嘱託を受け、またはその承諾を得て堕胎させること(刑法214条)。同意堕胎罪より重い3月以上5年以下の拘禁刑です。用語ページを見る →は、その立場ゆえに重くなる類型です。

条文 主体 刑
213条 制限なし 2年以下の拘禁刑
214条 医師・助産師・薬剤師・医薬品販売業者 3月以上5年以下の拘禁刑

134条1項の秘密漏示秘密漏示ひみつろうし医師・薬剤師・弁護士・公証人など刑法134条が列挙する職にある者(またはあった者)が、正当な理由がないのに、業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らすこと。用語ページを見る →罪でも、医師・薬剤師・医薬品販売業者・助産師が列挙されていました。

未遂

第二十九章で未遂が罰せられるのは、215条2項(不同意堕胎不同意堕胎ふどういだたい女子の嘱託を受けないで、またはその承諾を得ないで堕胎させること(刑法215条1項)。6月以上7年以下の拘禁刑で、同条2項により未遂も罰せられます。用語ページを見る →)だけです。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

妊娠中の女子が自ら堕胎したときは、1年以下の拘禁刑に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法212条の定めです。

司法試験正誤問題AI生成類題

第二十九章「堕胎の罪」で未遂が処罰されるのは、不同意堕胎罪(刑法215条)のみである。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。未遂処罰の規定は刑法215条2項にのみ置かれています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の213条から、他人が堕胎させる場合に移るぞ。

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