刑法第208条・傷害の罪

刑法第208条:暴行

暴行を加えたが人を傷害するに至らなかった場合を処罰します。傷害罪を前提に、その手前を拾うという書き方が特徴です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「傷害するに至らなかったとき」——結果が出なかった場合を書いてるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおり。204条があってはじめて意味を持つ書き方じゃな。条文の順序は204条が先じゃが、論理の順序は逆——暴行が先で、傷害が後じゃ。

条文の内容

暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の拘禁刑若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
行為 暴行を加えた
結果 人を傷害するに至らなかった
刑 2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留拘留こうりゅう刑法16条が定める、1日以上30日未満の期間、刑事施設に拘置する刑。刑事訴訟法上の身柄拘束である「勾留」とは別のものです。用語ページを見る →もしくは科料科料かりょう刑法17条が定める、千円以上1万円未満の財産刑。行政上の制裁である「過料」とは別のもので、区別のため「とがりょう」と読み分けることがあります。用語ページを見る →

204条との関係

結果 条文 刑
傷害が生じた 204条 15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
傷害に至らなかった 208条 2年以下の拘禁刑等

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

結果が出るかどうかで、これだけ変わるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

上限は15年と2年——7倍以上の差じゃ。同じ行為をしても、生じた結果で条文が変わる。これも刑法の基本の型じゃな。

刑が4段構えの条文

拘禁刑・罰金・拘留・科料の4つが選択刑として並ぶ条文は、刑法でも多くありません。

条文 刑
刑法174条(公然わいせつ公然わいせつこうぜんわいせつ公然とわいせつな行為をすること(刑法174条)。6月以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料です。用語ページを見る →) 6月以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料
刑法206条(現場助勢現場助勢げんばじょせい傷害・傷害致死の犯罪が行われるに当たり、現場において勢いを助けること(刑法206条)。条文は「自ら人を傷害しなくても」と明記しています。用語ページを見る →) 1年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金もしくは科料
刑法208条(暴行暴行ぼうこう刑法208条は、暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときを処罰します。傷害の結果が生じれば204条の傷害罪になります。用語ページを見る →) 2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料

207条との関係

刑法207条は「2人以上で暴行を加えて人を傷害した場合」を対象とします。暴行にとどまる場合ではなく、傷害の結果が生じた場合の規定です。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

暴行罪の法定刑には、拘留および科料が含まれる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法208条は4つの刑を選択刑として並べています。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑法208条は、暴行から傷害の結果が生じなかった場合を対象としている。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「人を傷害するに至らなかったときは」と定めています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

章の締めくくりは208条の2。まだ何も起きていない段階を捉える条文じゃ。

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