刑法第185条・賭博及び富くじに関する罪
刑法第185条:賭博
賭博をした者を50万円以下の罰金または科料で処罰し、ただし書で「一時の娯楽に供する物」を除きます。勝敗の未決と成否を扱った判例があります。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
ただし書の「一時の娯楽に供する物」って、どういうもの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は例を挙げておらぬ。じゃがこれを賭けたにとどまるときは処罰されぬと書いてある。ここが185条の顔じゃな。
条文の内容
賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
要件を分解する
| 要件 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 行為 | **賭博賭博偶然の勝敗によって財物等の得喪を争うこと。刑法185条が50万円以下の罰金または科料で処罰し、ただし書で「一時の娯楽に供する物」を賭けたにとどまる場合を除外しています。用語ページを見る →**をした |
| 刑 | 50万円以下の罰金または科料科料刑法17条が定める、千円以上1万円未満の財産刑。行政上の制裁である「過料」とは別のもので、区別のため「とがりょう」と読み分けることがあります。用語ページを見る → |
| 除外 | 一時の娯楽に供する物一時の娯楽に供する物刑法185条ただし書が、賭博罪の処罰から除外する対象。これを賭けたにとどまるときは、同条本文は適用されません。用語ページを見る →を賭けたにとどまるとき |
判例——勝敗が決しなくても
最判昭和37年6月26日は、金銭を賭けて麻雀遊技をした以上、勝敗を決するに至らず、また賭金の授受がなされるに至らなかったとしても、賭博罪の成立に欠けるところはないとしました。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
お金が動かなくても成立するんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は「賭博をした者」としか書いておらぬからのう。勝敗の決着も、金銭の授受も、条文は要件に挙げておらぬ。判例はその読み方を確かめたわけじゃ。
ただし書の意味
「この限りでない」——本文の適用を否定する書き方です。一時の娯楽に供する物一時の娯楽に供する物刑法185条ただし書が、賭博罪の処罰から除外する対象。これを賭けたにとどまるときは、同条本文は適用されません。用語ページを見る →を賭けたにとどまるときは、185条本文が適用されません。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 「この限りでない」 | 刑法185条ただし書 |
| 「罰しない」 | 刑法109条2項ただし書 |
| 「刑を免除することができる」 | 刑法105条・113条ただし書 |
第二十三章の全体像
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 185条 | 賭博 |
| 186条 | 常習賭博および賭博場開張等図利 |
| 187条 | 富くじ発売等 |
185条は、この章の入口にあたります。
資格別の演習
一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、賭博罪は成立しない。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法185条ただし書が「この限りでない」と定めています。
金銭を賭けて麻雀遊技をした場合、勝敗が決せず賭金の授受もされなかったとしても、賭博罪の成立に欠けるところはない。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。最判昭和37年6月26日の判断です。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
——ここまでで、刑法第143条から第185条まで読み通したことになる。飲料水の章の完結、通貨・文書・有価証券・カード・印章という「にせもの」の5つの章、コンピュータウイルス、偽証と虚偽告訴、そして第二十二章じゃ。第186条から先は、また次の旅じゃな。