刑法第169条・偽証の罪

刑法第169条:偽証

法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をする罪です。「宣誓した」という一語が主体を絞り、証言拒絶権との関係を扱った判例があります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

法廷でうそをついたら偽証罪、だよね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

半分正しい。条文には「法律により宣誓した証人が」とある。宣誓していない者の供述は、この条文に当たらぬのじゃ。

条文の内容

法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
主体 法律により宣誓宣誓せんせい証人・鑑定人等が真実を述べる旨を誓う手続。刑法169条・171条は「法律により宣誓した」者だけを主体としており、宣誓のない供述は偽証罪の対象になりません。用語ページを見る →した証人
行為 虚偽の陳述をした
刑 3月以上10年以下の拘禁刑

偽証偽証ぎしょう法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をすること(刑法169条)。3月以上10年以下の拘禁刑です。用語ページを見る →罪は、宣誓した証人という立場にある者だけが犯せる身分犯身分犯みぶんはん犯人の一定の身分が、犯罪の成立や刑の軽重にかかわる犯罪のこと。刑法65条1項は身分のない者も共犯となるとし、2項は身分により刑に軽重があるときは身分のない者に通常の刑を科すとしています。用語ページを見る →です。

判例——証言拒絶権があっても

最判昭和32年4月30日は、証人が証言拒絶権を有する事項であっても、宣誓の上虚偽の供述をすれば偽証罪が成立するとしました。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

言わなくてよかったのに、うそを言ったら罪になるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

黙るという道が用意されておるのじゃからのう。黙る自由は、偽る自由ではない——最高裁はそう判断したわけじゃ。

判例——被告人が教唆した場合

同じ判決は、被告人に黙秘権があるからといって、他人に虚偽の証言をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立するともしています。

103条・104条で見た「自分ではできないが、他人を巻き込めば別」という構図が、ここでも現れます。

条文 本人の行為 他人を教唆した場合
刑法103条 自ら隠れる 犯人隠避罪の教唆犯が成立(最判昭和60年7月3日)
刑法169条 黙秘する 偽証教唆罪が成立(最判昭和32年4月30日)

自白による刑の減免

第170条により、証言をした事件について、その裁判が確定する前または懲戒処分が行われる前に自白したときは、刑を減軽しまたは免除することができます。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

偽証罪の主体は、法律により宣誓した証人に限られる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文が「法律により宣誓した証人が」と主体を明示しています。

司法試験正誤問題AI生成類題

証人が証言拒絶権を有する事項であっても、宣誓の上虚偽の供述をすれば偽証罪が成立する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。最判昭和32年4月30日の判断です。

司法試験正誤問題AI生成類題

被告人が他人を教唆して虚偽の証言をさせたときは、黙秘権があることを理由に偽証教唆罪の成立が否定されるものではない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。最判昭和32年4月30日は、被告人に黙秘権があるからといって、他人に虚偽の証言をするよう教唆したときは偽証教唆罪が成立するとしました。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の170条が、その自白の条文じゃ。105条と同じく「できる」で終わっておるぞ。

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