刑法第46条・総則
刑法第46条:併科の制限
併合罪の1つについて死刑または無期拘禁刑に処するときは、他の刑を科しません。ただし書で残る刑が1項と2項で違う点が、この条文の急所です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
死刑になる人に、さらに罰金を科しても意味がなさそうだけど……。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
まさにその感覚を条文にしたのが第46条じゃ。ただし、まったく何も科さないわけではない。ただし書に残るものがある。しかも1項と2項で中身が違うのじゃよ。
条文の内容
| 項 | 本文 | ただし書(例外的に科せるもの) |
|---|---|---|
| 1項 | 併合罪のうちの一個の罪について死刑に処するときは、他の刑を科さない | 没収 |
| 2項 | 併合罪のうちの一個の罪について無期拘禁刑に処するときも、他の刑を科さない | 罰金、科料及び没収 |
1項と2項の差
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
死刑のときは没収だけ、無期拘禁刑のときは罰金・科料・没収の3つ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが問われるところじゃ。重い刑ほど、残る余地が狭い。理屈で覚えるより、**「死刑=没収のみ」「無期=罰金・科料・没収」**と口に出して覚えるのが早いのう。
没収没収犯罪に関係する物の所有権を国に強制的に移す付加刑(刑法19条)。犯人以外の者に属する物は、その者が犯罪後に事情を知って取得した場合を除き、没収できません。用語ページを見る →は付加刑付加刑主刑を言い渡すときに、それに付け加えてのみ科すことができる刑のこと。刑法9条により、没収だけが付加刑とされています。用語ページを見る →であり、主刑に付け加えて科されるものです。1項が没収だけを残しているのは、この性質によります。
51条との関係
第46条は刑を科すときの制限です。これに対し、すでに2個以上の裁判があったときの執行については刑法51条1項ただし書が定めており、死刑を執行すべきときは没収を除いて他の刑を執行せず、無期拘禁刑を執行すべきときは罰金・科料・没収を除いて他の刑を執行しないとしています。
| 場面 | 条文 | |
|---|---|---|
| 併科の制限 | 刑を科すとき | 46条 |
| 執行の制限 | すでにある刑を執行するとき | 51条1項ただし書 |
残る刑の組み合わせが46条と同じである点に注目してください。
資格別の演習
併合罪のうちの一個の罪について死刑に処するときは、没収を除き、他の刑を科さない。
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解答:◯
正しい記述です。刑法46条1項の本文とただし書のとおりです。
併合罪のうちの一個の罪について無期拘禁刑に処するときは、没収を除き、他の刑を科すことはできない。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。刑法46条2項のただし書は「罰金、科料及び没収」を除いています。没収だけが残るのは、死刑の場合(1項)です。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
次の第47条からは、有期拘禁刑をどう加重するかという計算の話に入るぞ。