刑法第27条の6・総則

刑法第27条の6:一部執行猶予の取消しの場合における他の刑の執行猶予の取消し

一部執行猶予が取り消されたときは、執行猶予中の他の拘禁刑についても取り消さなければなりません。全部執行猶予における26条の3にあたる規定です。

  • 司法書士
  • 司法試験

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

全部執行猶予には「1つ取り消されたら、みんな取り消し」って条文があったよね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

26条の3じゃな。一部執行猶予にも同じ仕組みが用意されておる。それがこの第27条の6じゃ。

条文の内容

刑法27条の6は次のとおりです。

前二条の規定により刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の拘禁刑についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならない。

「前二条」とは、刑法27条の4(必要的取消し必要的取消しひつようてきとりけし条文の要件にあたれば、裁判所が必ず取り消さなければならない場合のこと。刑法26条・27条の4は「取り消さなければならない」と定めています。用語ページを見る →)と27条の5(裁量的取消し裁量的取消しさいりょうてきとりけし要件にあたっても、取り消すかどうかを裁判所の判断にゆだねる場合のこと。刑法26条の2・27条の5は「取り消すことができる」と定めています。用語ページを見る →)です。

26条の3との対応

猶予の種類 取消しの根拠条文 連鎖規定
刑の全部の執行猶予 26条・26条の2 26条の3
刑の一部の執行猶予刑の一部の執行猶予けいのいちぶのしっこうゆうよ拘禁刑の一部だけを実際に執行し、残りの部分の執行を猶予する制度(刑法27条の2)。猶予期間は、執行された部分を終えた日から起算されます。用語ページを見る → 27条の4・27条の5 27条の6

条文の作りはほぼ同じで、いずれも「取り消さなければならない」という必要的な連鎖です。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

取り消される側は、全部執行猶予でも一部執行猶予でもいいの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文が言うのは「執行猶予中の他の拘禁刑」じゃ。全部の猶予か一部の猶予かで区別しておらん。執行猶予がついている拘禁刑であれば、まとめて取り消されるのじゃよ。

猶予期間経過後との違い

刑法27条の7第6項も、同じように他の拘禁刑の執行猶予を取り消すべきことを定めています。こちらは猶予期間の経過後に、効力継続期間中の取消しが行われた場合の規定です。

条文 場面
27条の6 猶予期間中に27条の4・27条の5により取り消したとき
27条の7第6項 猶予期間の経過後、同条4項・5項により取り消したとき

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の拘禁刑についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法27条の6が定めています。刑法27条の4による必要的取消し・27条の5による裁量的取消しのいずれの場合にも働きます。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑法27条の5により一部執行猶予が取り消された場合、他の拘禁刑の執行猶予を取り消すかどうかは裁判所の裁量による。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。刑法27条の6は「前二条の規定により」として27条の5による取消しも含めており、他の拘禁刑については「取り消さなければならない」と必要的に定めています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

26条の3と27条の6は双子の条文じゃ。セットで覚えれば取りこぼしがないぞ。

一次情報を確認する